第三級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(工学 No.2) 問26 解説 アンテナの指向性
図は、各種のアンテナの水平面内の指向特性を示したものである。一般的なブラウンアンテナ(グランドプレーンアンテナ)の指向特性はどれか。ただし、点Pは、アンテナの位置を示す。
- 1. ✓ 正答
- 2.
- 3.
- 4.
解説
ブラウンアンテナ(グランドプレーンアンテナ)の水平面内指向特性を問う問題です。正解は、円形を描く1の図です。
放射特性の考え方
ブラウンアンテナは、垂直に立てたエレメント(放射器)と、その根元に水平に広がるラジアル(接地導体)で構成されるアンテナです。このアンテナを真上から見たとき、どこを見てもエレメントとの距離や配置条件は変わらないため、水平方向に対して全方位均一に電波が放射されます。このような特性を「無指向性」と呼びます。図の中で全方向に同じ強さを示しているのは、中心の点Pから等距離に線が引かれている「円形」の1番となります。
なぜこの形になるのか
アンテナを真上から観察すると、垂直に立っているエレメントは中心の点Pに重なって見えます。周囲に配置された複数のラジアルも点Pを中心に均等に広がっているため、アンテナを取り囲むどの方向に対しても、電波の強さに差が出ないという構造的な特徴があります。これが、移動体通信や基地局用アンテナとして、特定の方向を向かなくても通信ができるグランドプレーンアンテナが広く使われる理由です。
知識の活用と試験での見分け方
アマチュア無線の試験では、アンテナの形状と放射パターンの組み合わせが頻出します。以下の特徴を整理しておくと、他の図が出題されても対応可能です。
- 円形(図1):無指向性。ブラウンアンテナや垂直ダイポールアンテナなど。
- 8の字形(図2):双指向性。水平ダイポールアンテナや八木アンテナの単体素子など。
- 鋭い形(図3):鋭い指向性。八木・宇田アンテナなど、特定の方向へ強力に電波を飛ばすアンテナ。
- ハート形(図4):単一指向性。カーディオイド特性と呼ばれ、特定の方向(前方)に強く、後方を打ち消すアンテナ。
実務においては、自分の設置したいアンテナが「全方向に電波を送りたいのか(無指向性)」、それとも「特定の相手局に向けて集中させたいのか(指向性)」を判断する際にこの知識が不可欠になります。試験問題では、図の形そのものをアンテナの個性として記憶しておくのが最も効率的な対策です。