第四級アマチュア無線技士 / 第四級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(法規 No.3) / 各問題解説 / 問5
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第四級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(法規 No.3) 問5 解説 違法運用の措置

電波法に基づく命令の規定に違反して運用した 無線局を認めたとき、電波法の規定により免許人 がとらなければならない措置は、次のどれか。

  1. 1. その無線局の免許人を告発する。
  2. 2. 総務大臣に報告する。 ✓ 正答
  3. 3. その無線局の電波の発射を停止させる。
  4. 4. その無線局の免許人にその旨を通知する。

解説

電波法違反の無線局を見つけたときは、自ら直接相手に注意したり取り締まったりするのではなく、電波を管轄する最高責任者である総務大臣へ速やかに報告することがルールとして定められています。この法的な報告義務を頭に入れておけば、行政の長である総務大臣への報告を求めている選択肢を迷わず選ぶことができます。

電波法第80条が定める報告義務

日本の電波法では、電波の秩序を守るために「免許人の報告義務」という制度を設けています。その根拠となるのが電波法第80条です。 この条文では、無線局の免許人が以下のような事態を知ったときに、総務大臣に報告しなければならないと規定しています。

  • 電波法やそれに基づく命令の規定に違反して運用している無線局を認めた(発見した)とき
  • 外国無線局が国内で電波を発射しているのを認めたとき(ただし総務省令で定める特定の電波を除く)
  • 遭難通信、緊急通信、安全通信、非常通信を受信したとき

アマチュア無線技士は、自分専用の無線局(免許人)として電波を発射する立場になります。そのため、電波のルールに違反している不法無線局や、違法な運用をしている局を見つけた場合には、その状況を総務大臣(具体的には各地域の総合通信局)に報告する法的な役目があります。

正解を導く思考のプロセス

この問題を解くときは、民間人である無線家が持っている「権限の限界」を意識すると、迷うことなく正解にたどり着くことができます。

まず、選択肢3の「電波の発射を停止させる」や、選択肢1の「免許人を告発する」といった行為は、一般の免許人が直接行えるものではありません。電波の発射を停止させるような強制力のある行政処分は、国の機関だけが行える強力な権限です。また、いきなり告発するのも個人の権限を超えています。

次に、選択肢4の「その無線局の免許人にその旨を通知する」についてですが、直接相手に注意や通知をすることは、相手との無用なトラブルを生む原因になりかねず、法律で義務付けられている公的な対応ではありません。

したがって、アマチュア無線家として取れる、かつ法律で義務付けられている唯一の正しいアクションは、電波の取り締まりを行う公的機関のトップである総務大臣に報告することになります。

電波の秩序をみんなで守るための仕組み

この知識は、アマチュア無線を実際に運用するようになってから非常に重要な意味を持ちます。 電波は目に見えない公共の財産です。限られた周波数をみんなで分け合って使っているため、ルールを無視して大出力で電波を出したり、割り当てられていない周波数を使ったりする違法局が存在すると、正常な交信や緊急時の通信が妨害されてしまいます。

しかし、国の取り締まり機関(総合通信局)の職員だけで、日本全国の電波を24時間監視し続けることには限界があります。 そこで、電波を日常的に受信している全国の無線家(免許人)が、違反局を見つけた際に「このような違法運用を見つけました」とレポート(報告)することで、国と民間が協力してクリーンな電波環境を維持しています。この共同監視体制を支える根拠として、電波法にこの規定が盛り込まれているのです。

参考リンク

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