第四級アマチュア無線技士 / 第四級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(工学 No.3) / 各問題解説 / 問22
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第四級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(工学 No.3) 問22 解説 スポラジックE層

次の記述の[ ] 内にいれるべき字句の組合せで、正しいのはどれか。 スポラジックE層は、[ A ] の昼間に多く発生し、[ B ] 帯の電波を反射することがある。

  1. 1. 夏季 VHF
  2. 2. 夏季 VHF ✓ 正答
  3. 3. 冬季 VHF
  4. 4. 冬季 SHF

解説

この問題は、電離層の一種であるスポラジックE層(Es層)の発生時期と、それが影響を与える周波数帯に関する典型的な知識を問うものです。「夏に多く発生する」「VHF帯を反射する」というキーワードをセットで覚えていれば、即座に正解を選べます。

スポラジックE層とは何か

電離層とは、地球の上空にある大気が太陽からの紫外線やX線によって電離(プラスのイオンとマイナスの電子に分かれること)し、電波を反射する性質を持つようになった領域のことです。

通常、電離層は規則的に存在しますが、スポラジックE層(Sporadic E layer)は、その名の通り「突発的(Sporadic)」に発生する非常に密度の高い電離層の層を指します。通常の電離層では反射されない高い周波数の電波をも反射してしまうため、通信の世界では非常に特徴的な現象として知られています。

なぜ夏季の昼間に発生するのか

この層が発生する主な原因は、上空での激しい風の吹き方(風の剪断など)や、太陽活動が活発になることによる影響です。特に夏季の昼間は太陽からのエネルギーが強く、電離が促進されるため、このスポラジックE層が頻繁かつ強力に形成されます。試験対策としては、「夏=スポラジックE層」という連想を確実にしておくことが重要です。

VHF帯への影響と異常伝搬

VHF帯(30MHzから300MHzまで)の電波は、通常であれば地球の裏側へ届くような反射をせず、見通し距離までしか届きません。しかし、夏季にスポラジックE層が発生すると、本来届かないはずの遠方のVHF帯電波が空から反射されて地上に降り注ぐようになります。

これを「Es伝搬」や「異常伝搬」と呼びます。アマチュア無線の現場では、普段は地元の局しか聞こえないはずのVHF帯の無線機から、数百キロメートルから数千キロメートル離れた場所の局の信号が突然聞こえてくるという現象として体験されます。この現象は、アマチュア無線家にとっては遠方との交信を楽しめるチャンスでもありますが、通信の混信を引き起こす要因にもなります。

試験における出題の意図

この問題は、電波がどのようにして地球の裏側や遠方にまで伝わるのかという「電波伝搬」の基礎を問うています。第四級アマチュア無線技士の試験では、複雑な計算よりも、こうした「電波がどの層を通って、どのような現象を引き起こすか」という物理的なイメージを持つことが求められます。実務においても、特定の時期に特定の周波数帯で遠方とつながりやすい理由を理解しておくことは、運用技術を高める上で非常に大切な知識となります。

参考リンク

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