第三種電気主任技術者試験 / 令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 法規科目 / 各問題解説 / 問90
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令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 法規科目 問90 解説 問9 問9

設問図

問9 次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,ライティングダクト工事による低圧屋内配線の施設に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. ダクトの支持点間の距離を2m以下で施設した。 ✓ 正答
  2. 造営材を貫通してダクト相互を接続したため,貫通部の造営材には接触させず,ダクト相互及び電線相互は堅ろうに,かつ,電気的に完全に接続した。
  3. ダクトの開口部を上に向けたため,人が容易に触れるおそれのないようにし,ダクトの内部に塵埃が侵入し難いように施設した。
  4. 5mのダクトを人が容易に触れるおそれがある場所に施設したため,ダクトにはD種接地工事を施し,電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置は施設しなかった。
  5. ダクトを固定せず使用するため,ダクトは電気用品安全法に適合した附属品でキャブタイヤケーブルに接続して,終端部は堅ろうに閉そくした。

解説

ライティングダクトの支持点間距離を2m以下とすることは、電気設備技術基準の解釈第177条において、ダクトを堅ろうに保持し機械的衝撃から保護するための規定として定められています。

ライティングダクト工事の施設要件

ライティングダクト工事は、照明器具などの移動や増設が容易な配線方法であり、主に工場や店舗などで用いられます。この工事において最も重要なのは、金属製のダクト内に電線が露出することによる感電防止と、ダクト自体を物理的に安定させることです。このため、技術基準では「支持点間距離」「ダクトの開口方向」「接地工事」「造営材貫通時の処理」など、具体的な施設要件が細かく規定されています。

施設条件の判断基準

各選択肢が技術基準に適合しているかを判断するために、以下の要件を確認します。

  1. 支持点間の距離は2m以下とすること。これはライティングダクトの自重や内部電線の重量により、ダクトがたわんだり脱落したりすることを防ぐための必須条件です。
  2. ライティングダクトの開口部は、塵埃の侵入を防ぐために「上向き」には施設してはなりません。また、人が容易に触れるおそれがある場所では、ダクトの金属部分に必ず接地工事を施す必要があります。
  3. 造営材(壁や床など)を貫通する場合、貫通部分においてダクトを接合することはできません。これは、接続部が造営材内部で見えなくなることによる保守点検の困難さや、熱的影響を防ぐためです。
  4. 人が容易に触れるおそれがある場所に施設する場合は、感電防止のため、地絡を生じた際に自動的に電路を遮断する装置を施設しなければなりません。
  5. ライティングダクトは、その構造上、ダクト自体を固定して使用する前提であり、固定せずキャブタイヤケーブル等で吊り下げるような使い方は禁止されています。

設問への適用

提示された各選択肢の内容を上記の規定と照らし合わせます。

  1. 支持点間の距離を2m以下とする点は、技術基準第177条第1項の規定に合致しています。
  2. 造営材を貫通する部分は、ダクトを接合してはならないため誤りです。
  3. 開口部を上に向けた施設は、塵埃が侵入しやすいため禁止されており誤りです。
  4. 人が容易に触れるおそれがある場所では、自動的に電路を遮断する装置が必須であるため、これを施設しなかった点は誤りです。
  5. ダクトは原則として固定して施設する必要があるため、固定せず使用する前提の記述は誤りです。

ライティングダクトの施工現場における支持点の間隔と、固定方法の要件を重ねてみると、安全性を確保するための配置が見えてきます。

参考リンク

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