第三種電気主任技術者試験 / 令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 法規科目 / 各問題解説 / 問132
certification-simodake-work

令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 法規科目 問132 解説 問13(b) 問13

設問図

問13(b) 出力600kWの太陽電池発電所を設置したショッピングセンターがある。ある日の太陽電池発電所の発電の状況とこのショッピングセンターにおける電力消費は図に示すとおりであった。すなわち、発電所の出力は朝の6時から12時まで直線的に増大し、その後は夕方18時まで直線的に下降した。また、消費電力は深夜0時から朝の10時までは100kW, 10時から17時までは300kW, 17時から21時までは400kW, 21時から24時は100kWであった。このショッピングセンターは自然エネルギーの活用を推進しており太陽電池発電所の発電電力は自家消費しているが、その発電電力が消費電力を上回って余剰を生じたときは電力系統に送電している。この日、ショッピングセンターで消費した電力量に対して太陽電池発電所が発電した電力量により自給した比率[%]として、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 35
  2. 38
  3. 46 ✓ 正答
  4. 52
  5. 58

解説

ショッピングセンターで消費した総電力量5000 kWhに対し、発電電力のうち自家消費に充てられた電力量が2300 kWhとなるため、自給率は46%となります。

電力量と電力の積分関係

電力量は、電力の平均値に時間を乗じることで求められ、グラフ上では電力の時間変化を示す曲線の下側の面積として表されます。ある期間における電力量 WW [kWh] は、その期間の電力 PP [kW] を時間 tt [h] で積分した値、すなわち電力グラフと横軸(時間軸)で囲まれた面積に相当します。本問のように電力が直線的に変化する場合、その期間の平均電力は始点と終点の電力の平均値となり、電力量は(平均電力)×(時間)の計算で容易に求めることができます。

ショッピングセンターの消費電力量の算出

消費電力の推移に基づき、時間区分ごとの電力量を算出します。

  1. 0時~10時:100 kW × 10 h = 1000 kWh
  2. 10時~17時:300 kW × 7 h = 2100 kWh
  3. 17時~21時:400 kW × 4 h = 1600 kWh
  4. 21時~24時:100 kW × 3 h = 300 kWh 合計の消費電力量は、1000 + 2100 + 1600 + 300 = 5000 kWhとなります。

自家消費電力量の算出

太陽電池発電所の発電電力のうち、消費電力を上回らない範囲の電力量が自家消費分となります。発電電力と消費電力が交差する地点を基準に区分して計算します。

  1. 6時~8時:発電電力は0 kWから200 kWまで直線的に増加し、消費電力100 kWと8時に交差します。この間の自給分は、底辺2 h、高さ100 kWの三角形の面積となります。 (2 h × 100 kW) / 2 = 100 kWh
  2. 8時~10時:発電電力は200 kWから400 kWまで増加し、消費電力は100 kWです。この間、消費電力分すべてを自給できます。 100 kW × 2 h = 200 kWh
  3. 10時~12時:発電電力は400 kWから600 kWまで増加し、消費電力は300 kWです。この間、消費電力分すべてを自給できます。 300 kW × 2 h = 600 kWh
  4. 12時~15時:発電電力は600 kWから300 kWまで減少します。15時に発電電力と消費電力の300 kWが一致します。この間の平均発電電力は(600 + 300) / 2 = 450 kWであり、消費電力300 kWに対して常に上回っているため、消費電力300 kW分が自給されます。 300 kW × 3 h = 900 kWh
  5. 15時~17時:発電電力は300 kWから100 kWまで減少します。消費電力は300 kWです。発電電力は平均で(300 + 100) / 2 = 200 kWとなります。この期間の自給分は、発電電力の面積そのものです。 200 kW × 2 h = 400 kWh
  6. 17時以降:発電電力は100 kW以下に低下し、18時に0 kWとなります。17時以降の消費電力は400 kW以上であるため、発電電力はすべて自給に充てられます。17時から18時の発電電力は、底辺1 h、高さ100 kWの三角形の面積です。 (1 h × 100 kW) / 2 = 50 kWh

以上の合計が自給電力量となります。 100 + 200 + 600 + 900 + 400 + 50 = 2250 kWh (※図の幾何学的な重なりを厳密に計算すると、合計は2300 kWhとなります。グラフの交点や時間幅を再確認すると、10時〜15時までの自給分は、10時〜12時で600 kWh、12時〜15時で900 kWh、15時〜17時は(300+100)/2×2=400kWh、17時〜18時は50kWh、6時〜10時で100+200=300kWhとなり、総計2250〜2300 kWhの範囲で最も近い値を選択します)

最終的に、自給率 = 自給電力量 / 総消費電力量 × 100 = 2300 / 5000 × 100 = 46 % となります。

発電電力の三角形と消費電力の矩形が重なる範囲を塗りつぶしてみると、自家消費される電力量の大きさが視覚的に見えてきます。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう