第一種電気工事士試験 / 平成22年度 筆記試験 / 問23
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平成22年度 筆記試験 問23 解説 高圧開閉器の用途

設問図

写真に示す品物の用途は。

  1. イ. 保護継電器と組み合わせて、遮断器として用いる。
  2. ロ. 電力ヒューズと組み合わせて、高圧交流負荷開閉器として用いる。
  3. ハ. 停電作業などの際に、電路を開路しておく装置として用いる。 ✓ 正答
  4. ニ. 容量300〔kV・A〕未満の変圧器の一次側保護装置として用いる。

解説

写真の機器は「断路器(DS: Disconnecting Switch)」です。この問題を解くためのポイントは、断路器の外観上の特徴を把握し、それが「負荷電流を遮断する機能を持たない」という決定的な制約を理解しているかどうかにあります。

断路器は、操作用のハンドルを引くことで回路を物理的に切り離す装置です。選択肢の中から「開路しておく」という目的に合致するものを選びます。

断路器の構造と機能

断路器は高圧受電設備において、主に点検や保守作業のために電路を切り離す目的で使用されます。最大の特徴は、遮断器(CB)とは異なり、消弧装置を備えていないため、負荷電流や短絡電流を遮断する能力がありません。

もし負荷がかかっている状態で無理に断路器を開放しようとすると、激しいアークが発生し、機器の焼損や作業者の感電事故につながります。そのため、必ず遮断器によって電流を止めたことを確認してから、断路器を操作するという「インターロック」が重要となります。

なぜ他の選択肢が誤りなのか

試験において、機器の用途を問う問題は、その機器の「役割」と「限界」をセットで覚えるのが鉄則です。

イの「保護継電器と組み合わせて、遮断器として用いる」という説明は、まさに遮断器(CB)の役割です。断路器は遮断器のように高速で電流を遮断することはできません。

ロの「電力ヒューズと組み合わせて、高圧交流負荷開閉器として用いる」は、高圧カットアウトや負荷開閉器(LBS)の説明に近いものです。高圧カットアウトはヒューズを内蔵して保護機能を持たせますが、断路器単体にはそのような保護機能はありません。

ニの「容量300〔kV・A〕未満の変圧器の一次側保護装置」も、高圧カットアウトの特徴です。断路器は保護装置(過電流や地絡を検知して遮断するもの)ではないため、この用途には適しません。

実務現場における断路器の重要性

現場で断路器が必要とされる場面は、主に設備停止を伴う「定期点検」です。変圧器や配電盤を安全に整備するためには、その回路が電源側から物理的に完全に分離されていることを目で見て確認する必要があります。

この「物理的に離れている」という状態(可視化)は、電気が流れていないことの確証をえるために非常に重要なプロセスです。第一種電気工事士の現場では、単にスイッチを切るだけでなく、作業前に電圧計や検電器で停電を確認した後、断路器を開放して「目視による絶縁」を行うことで初めて安全な作業環境が確保されます。試験問題を通じて、こうした安全確保の考え方を身につけることが求められています。

参考リンク

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