第一種電気工事士試験 / 平成22年度 筆記試験 / 問43
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平成22年度 筆記試験 問43 解説 計器用変圧器の結線

③の部分に設置する機器の結線図として、正しいものは。

選択肢図
  1. イ.
  2. ロ.
  3. ハ. ✓ 正答
  4. ニ.

解説

計器用変圧器(VT)の結線図を選択する際は、高圧回路から低圧の計測用回路へ降圧するための「線間接続」が正しく行われているかを確認します。VTの一次側は必ず主回路の線間に接続される必要があるため、3本の電線(3相3線式回路)に対し、2台のVTが適切に各線間をカバーしている図を選びます。

計器用変圧器(VT)の基本的な考え方

計器用変圧器(VT:Voltage Transformer)は、高圧回路の電圧を測定可能な低い電圧に変換する機器です。高圧の送電線や配電線に直接電圧計を接続することはできないため、VTを使用して電圧を下げ、安全に測定を行います。

VTの一次側は、測定したい電圧(線間電圧)の両端に接続しなければなりません。そのため、3相3線式の高圧回路においては、V結線と呼ばれる方式が一般的に用いられます。V結線は、2台のVTを使い、3相回路の3つの線間のうち、2つの線間電圧を測定することで、全体の電圧バランスや各相の電圧を間接的に把握する仕組みです。

図の読み解きと選択のプロセス

この問題では、3相3線式の配線に対して、VTがどのように接続されているかを見極めることが鍵です。

まず、一次側の接続に着目します。VTの一次側は、3本の主電線のうち、任意の2線間にまたがるように接続されていなければなりません。図中の結線を確認すると、すべての選択肢で2台のVTが配置されています。ここで、正しい結線は、各VTの一次側コイルが主回路の線間から分岐し、それぞれが独立した線間を計測できるように結ばれているものです。

正解であるハの図では、一次側の各巻線が、主回路の異なる相間(線間)に確実に接続されています。一方で、誤った選択肢では、巻線が同じ線につながっていたり、回路として成立しない不適切な接続方法が描かれています。計器用変圧器の二次側は接地(B種接地またはD種接地)が施されるのが一般的ですが、この問題では主として一次側の接続形態の整合性を問うています。

実務における計器用変圧器の役割

この知識は、受変電設備の設計や保守管理の現場で不可欠です。キュービクル(高圧受電設備)内部では、VTは電圧計だけでなく、過電圧継電器(OVR)や不足電圧継電器(UVR)などの保護継電器へ電圧信号を送る重要な役割を担っています。

もし結線を間違えてしまうと、電圧計が正しい値を示さないだけでなく、保護継電器が誤動作したり、最悪の場合はVT自体の短絡事故を引き起こしたりする恐れがあります。試験においてこの回路図を正確に判別できることは、単なる知識の暗記ではなく、現場で安全かつ正確に計測・保護回路を構築するための基礎的な能力を証明することに直結しています。

参考リンク

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