第一種電気工事士試験 / 平成23年度 筆記試験 / 問2
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平成23年度 筆記試験 問2 解説 並列回路の消費電力

設問図

図のような回路において、抵抗3〔Ω〕の 消費電力〔W〕は。

  1. イ. 3
  2. ロ. 6
  3. ハ. 12 ✓ 正答
  4. ニ. 36

解説

この問題は、直並列回路における電流と電圧の配分、そして消費電力の公式を組み合わせることで解くことができます。手順は以下の3ステップです。

  1. 並列部分(3Ωと6Ω)の合成抵抗を求め、回路全体の抵抗を算出する。
  2. オームの法則を用いて回路全体に流れる電流を求める。
  3. 並列部分にかかる電圧を求め、電力の公式 P=V2/RP = V^2 / R に当てはめて消費電力を算出する。

段階的な計算プロセス

まず、3Ωと6Ωが並列に接続されている部分の合成抵抗 RpR_p を求めます。並列接続の合成抵抗は「和分の積」で計算できます。

Rp=(3×6)/(3+6)=18/9=2[Ω]R_p = (3 \times 6) / (3 + 6) = 18 / 9 = 2 [\Omega]

次に、この 2[Ω]2 [\Omega] の抵抗と、直列に接続された 4[Ω]4 [\Omega] の抵抗を合計し、回路全体の抵抗 RtR_t を出します。

Rt=4+2=6[Ω]R_t = 4 + 2 = 6 [\Omega]

電源電圧が 18[V]18 [\text{V}] ですので、オームの法則 I=V/RI = V / R を用いて、この回路全体に流れる電流 II を求めます。

I=18/6=3[A]I = 18 / 6 = 3 [\text{A}]

この 3[A]3 [\text{A}] の電流が、並列部分の合成抵抗 2[Ω]2 [\Omega] に流れ込むことで、その区間の電圧 VpV_p が決まります。

Vp=2×3=6[V]V_p = 2 \times 3 = 6 [\text{V}]

並列回路では各抵抗にかかる電圧は等しいため、3[Ω]3 [\Omega] の抵抗にも 6[V]6 [\text{V}] がかかっています。最後に、消費電力 PP を求める公式 P=V2/RP = V^2 / R を適用します。

P=62/3=36/3=12[W]P = 6^2 / 3 = 36 / 3 = 12 [\text{W}]

抵抗と電力の関係性

消費電力を求める公式には、P=VIP = VIP=I2RP = I^2 RP=V2/RP = V^2 / R の3種類が存在します。どの公式を使っても答えは同じになりますが、本問のように電圧が先に導き出せる場合は P=V2/RP = V^2 / R が、電流の値に注目した場合は P=I2RP = I^2 R が便利です。

例えば、並列部分に流れる電流を分流の法則で計算して P=I2RP = I^2 R を使った場合、3[Ω]3 [\Omega] に流れる電流 I3I_3 は、3[A]×{6/(3+6)}=2[A]3 [\text{A}] \times \{6 / (3 + 6)\} = 2 [\text{A}] となります。これを用いて計算すると P=22×3=12[W]P = 2^2 \times 3 = 12 [\text{W}] となり、同様の結果が得られます。

実務における回路計算の意義

電気工事の現場では、機器の定格容量を確認する際や、電線に流れる電流による電圧降下を検討する際に、こうした直並列回路の理解が不可欠です。例えば、ひとつの電源から複数の機器へ分岐して電力を供給する場合、それぞれの負荷が並列に接続された状態となります。

この問題のように抵抗値を合成し、電圧や電流を導き出すプロセスは、回路内の各部にかかる負荷を正確に把握するための基礎スキルです。過負荷による発熱や、電圧不足による機器の動作不良を防ぐためには、電圧と電流、そして電力の関係を正しく計算できることが、安全で信頼性の高い電気設備を構築するための第一歩となります。

参考リンク

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