第一種電気工事士試験 / 平成23年度 筆記試験 / 問42
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平成23年度 筆記試験 問42 解説 計器用変圧器の定格電圧

別表1

②で示す機器の定格一次電圧〔kV〕 と定格二次電圧〔V〕は。

  1. イ. 6.0〔kV〕 105〔V〕
  2. ロ. 6.0〔kV〕 110〔V〕
  3. ハ. 6.6〔kV〕 105〔V〕
  4. ニ. 6.6〔kV〕 110〔V〕 ✓ 正答

解説

この問題は、高圧受電設備において計器や保護継電器に電圧を供給する「計器用変圧器(VT)」の標準的な定格電圧を問う知識問題です。日本の高圧配電線路における標準電圧は6.6kVであり、そこから変成される二次側電圧は、計測機器の共通規格である110Vと定められています。したがって、選択肢から「6.6kV」と「110V」の組み合わせである「ニ」を即座に選ぶのが正解への近道です。

計器用変圧器の役割と標準電圧

計器用変圧器(Voltage Transformer: VT)は、高い電圧を計測可能な低い電圧に変換する機器です。高圧線路の電圧(6.6kVなど)をそのまま電圧計や電力計に入れることはできないため、このVTを用いて比例関係を保ったまま110Vまで降圧します。

日本の一般的な高圧受電設備では、一次側の定格電圧は電力会社の供給電圧である6.6kVが標準です。また、これに対応する二次側の定格電圧も、盤内の計測機器や保護継電器の設計基準となる110Vと標準化されています。この数値は電気設備の設計において極めて基本的な「お決まりの数字」であり、試験では必ず押さえておくべきポイントです。

解答に至る思考プロセス

この問題を解く際には、以下の2ステップで情報を整理します。

  1. 一次側の電圧を確認する:問題図中の高圧配電線路を確認します。日本の配電網の標準電圧は6.6kVです。これ以外の数値(例えば3.3kVや22kVなど)が図中に明記されていない限り、6.6kVを選択肢の候補として絞り込みます。
  2. 二次側の電圧を確定させる:VTの二次側電圧として推奨されている電圧値は110Vです。電気工作物の計器類は、この110Vを基準に製作されているため、迷わず110Vを選択します。

このように、高圧受電設備の基本構成が頭に入っていれば、計算を必要とせず知識の引き出しから正解を導き出せます。

現場における知識の重要性

この知識は単なる試験対策にとどまらず、実際の現場での設計や保守業務において不可欠です。

例えば、受電盤の更新や修理を行う際、VTの銘板が汚れて読めなくなっているケースがあります。その際、一次側が6.6kVのシステムであれば、交換するVTの定格も自動的に二次側110Vのものを選定しなければなりません。もし誤って異なる電圧比の機器を選んでしまうと、電圧計の指示値が異常になったり、過電圧継電器(OVR)や不足電圧継電器(UVR)が誤動作・不動作を起こし、停電や事故の原因となります。

計器用変圧器は、正確な監視と安全な保護を行うための「目」のような役割を果たす装置です。その定格電圧を正しく理解することは、電気技術者として正確な測定環境を構築するための必須条件といえます。

参考リンク

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