平成25年度 筆記試験 問40 解説 電気工事業法
電気工事業の業務の適正化に関する法律において、電気工事業者が、一般用電気工事のみの業務を行う営業所に備え付けなくてもよい器具は。
- イ. 絶縁抵抗計
- ロ. 接地抵抗計
- ハ. 抵抗及び交流電圧を測定することができる回路計
- ニ. 低圧検電器 ✓ 正答
解説
この問題は、電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)に基づき、営業所に備え付けなければならない測定器具を正しく暗記しているかを問うものです。結論から言うと、選択肢の中で「抵抗及び交流電圧を測定することができる回路計(いわゆるテスター)」は備え付けの義務がありません。
備え付け義務がある測定器具のルール
電気工事業法では、営業所ごとに備えるべき器具が細かく規定されています。一般用電気工事のみを行う営業所に最低限必要な器具は、以下の3種類です。
- 絶縁抵抗計
- 接地抵抗計
- 低圧検電器
これらは、電気工事が完了した後の検査において、漏電の有無を確認したり、接地が規定通りに行われているかを確認したりするために不可欠な道具です。回路計(テスター)は非常に汎用性が高く現場で多用される道具ですが、法的な備え付け義務のリストには含まれていません。
法的根拠と試験における判断のポイント
なぜ回路計が不要なのか、という点については法律のリストに含まれていないという事実のみを覚えるのが最短ルートです。試験対策としては、以下の語呂合わせやグループ分けを活用してください。
・一般用電気工事に必要なもの:絶縁・接地・検電 ・絶縁抵抗計:漏電がないか確認(義務) ・接地抵抗計:アースが適切か確認(義務) ・低圧検電器:電圧がかかっていないか確認(義務)
試験では「以下のうち、備え付けが義務付けられていないものはどれか」という形式で出題されます。選択肢として、これら3つの必須器具のどれかと、回路計やクランプメーターなどの「現場でよく使うが法律上の義務ではないもの」が混ぜて提示されます。必ず「3つの必須器具以外」を正解として選ぶようにしましょう。
測定器具の備え付けが義務付けられている理由
この法律が測定器具の備え付けを義務付けている背景には、工事の品質確保と安全性の担保があります。たとえ工事が完了したように見えても、絶縁不良や接地不備は感電事故や火災の大きな原因となります。
こうした「目に見えない欠陥」を数値として可視化し、客観的な証拠を残すことは、電気工事業者が最低限守らなければならないプロの責務です。現場で日常的に使用する回路計は個人で所有しているケースも多いですが、絶縁抵抗計や接地抵抗計は、法令に基づき「営業所という組織」として管理し、常に正常に動作するものを備えておかなければならないという位置付けになっています。
参考リンク
- 電気工事業法における電気工事士等の義務と測定器具(※電気技術者試験センターの技術的背景を確認できるページ)
- 【第一種電気工事士】試験対策:電気工事業法における備え付け器具の覚え方
- 電気工事業の業務の適正化に関する法律施行規則 第2条(※法令の正確な定義が確認できるページ)