平成25年度 筆記試験 問46 解説 設置機器の識別
①に設置する機器は。
- イ. ✓ 正答
- ロ.
- ハ.
- ニ.
解説
写真から機器を特定する問題では、それぞれの計器が何を表示し、どのような目的で回路に組み込まれるかを外観から判断することが重要です。この問題では、受電設備における計測の役割を理解しているかが問われています。
計器の識別ポイント
試験会場で迷わないために、それぞれの外観と機能の対応関係を整理しておきましょう。
- イ. 電力量計(スマートメーターを含む誘導形や電子式): 積算電力量を計測するための機器です。一般家庭の入り口や、高圧受電設備の検針用として設置されます。複数の表示窓や端子台が特徴です。
- ロ. 誘導形電力量計: 内部に円盤があり、電力量に応じて回転するタイプです。古くからある円盤式電力量計として広く普及しています。
- ハ. 電力計: 瞬時の有効電力(単位: kW)を針で指し示す指示計器です。現在その回路でどの程度の電力が消費されているかをリアルタイムで確認するために用いられます。
- ニ. 不足電圧継電器(UVR): 電圧が一定値以下に低下したことを検出し、回路を保護・遮断するための継電器です。外観からは電圧計や電流計のような指示値は確認できず、内部の整定装置が特徴的です。
現場で求められる判断力
この設問において「①に設置する機器」を特定するためには、その回路図(写真の前後関係)が、使用電力量を計るものなのか、それとも現在の負荷状況を確認するものなのかを見極める必要があります。
電力量計(イ)は、課金や使用量の把握という経営的・管理的な側面に直結する設備です。一方、電力計(ハ)や継電器(ニ)は、保安や運用効率の監視という技術的な側面に重きが置かれます。第一種電気工事士の試験では、高圧受電設備図面において、どこの位置に電力量計を配置し、どこで計測を行うのが定石かという実務知識がそのまま出題の根拠となっています。
教育的意義と実務への繋がり
この問題の意図は、単なる写真当てゲームではなく、受電設備全体を俯瞰したときに「何がどこに必要か」を理解させることにあります。
例えば、高圧受電設備では、電力会社との契約電力を超えないように監視するために電力計(ハ)を設置し、料金計算のために電力量計(イ)を設置するという住み分けがあります。実務の現場では、これらの計器が盤面上のどの位置に配置されるか、またCT(変流器)やVT(計器用変圧器)を介してどのように接続されるかを設計図から読み解く必要があります。こうした視点を持つことは、将来的に電気主任技術者などを目指す際にも欠かせない基礎教養となります。