第一種電気工事士試験 / 平成26年度 上期 学科試験 / 問33
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平成26年度 上期 学科試験 問33 解説 高圧進相コンデンサ

④に示す高圧進相コンデンサ設備は、自動 力率調整装置によって自動的に力率調整を 行うものである。この設備に関する記述として、 不適切なものは。

  1. イ. 負荷の力率変動に対してできるだけ最適な調整を行うよう、コンデンサは異容量の 2 群構成とした。
  2. ロ. 開閉装置は、開閉能力に優れ自動で開閉できる、高圧交流真空電磁接触器を使用した。
  3. ハ. 進相コンデンサの一次側には、限流ヒューズを設けた。
  4. ニ. 進相コンデンサに、コンデンサリアクタンスの 5 [%] の直列リアクトルを設けた。 ✓ 正答

解説

この問題は、高圧進相コンデンサ設備における直列リアクトルの役割と、その容量選定に関する「数値の定義」を正確に理解しているかを問うものです。

正解となる判断根拠は、直列リアクトルの容量設定基準が「コンデンサの容量(kVA)」を基準に算出されるという点にあります。選択肢に「コンデンサリアクタンスの5%」という誤った単位や基準が示されていた場合、それが不適切な記述となります。

直列リアクトルが果たす役割

高圧進相コンデンサを電力系統に接続すると、系統内に含まれる高調波、特に第5調波によってコンデンサに過大な電流が流れ込み、加熱や焼損を引き起こす恐れがあります。これを防ぐために直列に接続するのが直列リアクトルです。

このリアクトルは、第5調波に対して誘導性リアクタンス(XLX_L)が容量性リアクタンス(XCX_C)を打ち消すように働きます。これにより、回路全体として高調波成分に対するインピーダンスを高め、電流を抑制します。

容量設定の計算基準

直列リアクトルの容量選定において最も重要なのは、コンデンサ容量との比率です。一般的に、第5調波(250Hz)を抑制するためには、以下の関係式を満たすように選定します。

XL=0.05XCX_L = 0.05 X_C

この式は、リアクタンスの比率が5%であることを意味しますが、これは電力容量(kVA)に換算しても「コンデンサ容量の約5%」となることを示しています。問題文で問われているのはこの定義の正誤であり、「リアクタンスの5%」という表現を「容量の5%」と混同させたり、あるいは物理的な定義を曖昧にする記述は不適切と判断します。試験では「コンデンサ容量の13%(第3調波抑制)」や「5%(第5調波抑制)」という数値を正確に結びつけることが重要です。

現場で求められる知識の構造

この問題は、単なる知識の暗記に留まらず、なぜその設備が必要なのかという「系統保護の視点」を試す構造になっています。自動力率調整装置(APFR)がコンデンサを投入・遮断する際、系統の状態に合わせて常にこのリアクトルが機能し続ける必要があるため、設計段階で適切な容量計算を行うことは、電気主任技術者や電気工事士として非常に重要な実務能力です。

例えば、設置場所の電圧歪み率が高い環境であれば、より詳細な高調波解析が必要となりますが、試験範囲内では「第5調波抑制=5%」というルールを、単位の混同なく正しく定着させておくことが、この種の問題を確実に得点源にする鍵となります。

参考リンク

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