平成26年度 上期 学科試験 問48 解説 図記号と略号
③で示す部分に設置する機器の図記号 と略号(文字記号)の組合せは。
- イ.
- ロ.
- ハ.
- ニ. ✓ 正答
解説
この問題は、電気機器の図記号における「略号(アルファベット)」と「内部の記号」のルールを組み合わせることで確実に正解を導き出せます。
機器記号の解読ルール
電気設備の設計図面において、継電器(リレー)の機能を示す記号は以下の要素で成り立っています。
略号(文字記号)
- OCR:Over Current Relay(過電流継電器)
- OCGR:Over Current Ground Relay(地絡過電流継電器) この頭文字を見て、まず過電流系か地絡系かを判別します。
図中の接地記号
- 四角い枠の中に接地(アース)の記号が入っていれば、それは地絡を検知するものであることを意味します。つまり、OCGRには必ず接地記号が含まれます。
動作方向の記号
- 山形の記号(不等号のような形)は、電流の大きさを判定する向きを示します。
>:過電流(設定値を超えたときに動作)<:不足電流(設定値を下回ったときに動作)
判断プロセス
今回の選択肢を確認します。
- イとロは「OCGR(地絡過電流継電器)」です。図の中に接地記号があるため、これは正しい図記号の形です。
- ハとニは「OCR(過電流継電器)」です。OCRは過電流を検知するため、設定値「以上」で動作する
>のマークが使われるのが一般的です。
問題の③で示される箇所が、一般的な過電流保護を目的とした箇所であれば、OCRであるニが適切です。もし仮に地絡保護であればOCGRになりますが、選択肢の中での整合性と、一般的な回路設計のルールを照らし合わせると、過電流継電器として OCR と > を組み合わせた選択肢「ニ」が正当となります。
実務における知識の意義
この問題は、試験合格のためだけでなく、現場で単線結線図を読み解くための基礎体力となる知識です。
受電設備の保護協調では、主遮断器やフィーダー遮断器に対して、OCR(過電流)やOCGR(地絡)をどう配置するかが設計の肝となります。図面を見た瞬間に「ここは過電流保護だな」「ここは地絡保護だな」と即座に判断できなければ、保護装置のセッティングや試験業務を正確に行うことはできません。図記号は、設計思想を読み取るための「電気技術者の言語」であると捉えてください。