第一種電気工事士試験 / 平成27年度 筆記試験 / 問22
certification-simodake-work

平成27年度 筆記試験 問22 解説 計器用変成器

設問図

写真に示す品物の名称は。

  1. イ. 直列リアクトル
  2. ロ. 高圧交流負荷開閉器
  3. ハ. 三相変圧器
  4. ニ. 電力需給用計器用変成器 ✓ 正答

解説

写真の機器は、箱型の筐体から「電源」側への接続用ブッシング(碍子)が3本突き出ており、側面に計器接続用の端子台ボックスが設けられているのが特徴です。高圧受電設備において、高電圧・大電流をそのまま測定できない電力量計のために、電圧と電流を低圧・小電流に変換して供給する「計器用変成器(MOF:Metering Out-fit)」の外観を正しく記憶しているかどうかが解法の鍵となります。

計器用変成器(MOF)の役割と構造

MOFは、計器用変圧器(VT)と計器用変流器(CT)を一つの容器に収めたものです。高圧側の電路に流れる大きな電圧と電流を、電力会社が検針に用いる電力量計で測定可能な値(通常は電圧110V、電流5A)に変換する役割を担います。

この機器は高圧受電設備の入り口付近に設置されます。外観上のポイントは以下の通りです。

  • 筐体(タンク)に「電源」や「負荷」といった端子の識別表示があること。
  • 高圧ケーブルを引き込むための碍子(ブッシング)が並んでいること。
  • 計器へつながる二次側配線を取り出すための小さな端子箱が側面に付いていること。

他の選択肢にある「直列リアクトル」は円筒形や角柱形をしていますが、もっと小ぶりで放熱用の隙間が目立つものが多いです。「高圧交流負荷開閉器」は開閉操作をするためのハンドルや連動機構が大きく露出しています。「三相変圧器」はより大型で、冷却のためのフィン(ヒレ)が側面全体に並んでいるのが一般的です。

現場で求められる識別能力

第一種電気工事士試験でこの問題が出題される意図は、単なる名称の暗記ではなく、受電設備の構成要素を正しく視認して、どの位置に何が設置されているかを理解しているかを確認することにあります。

実務において、MOFは電力会社との責任分界点付近に配置される極めて重要な機器です。これを触る、あるいは付近の作業を行う際には、どの端子が何を示しているのか(VT用なのかCT用なのか)を正確に理解しておく必要があります。もしMOFの外観を知らなければ、点検や交換工事の際に、誤って高圧電路に触れるリスクや、誤結線による検針不良を引き起こす可能性があります。試験に合格するだけでなく、実際の現場で「これがMOFだ」と即座に判断できることは、安全管理上の第一歩といえます。

試験対策の視点

試験では写真問題が頻出しますが、形状だけでなく「設置場所」と「役割」をセットで覚えるのが最短ルートです。MOFは「電力量計のための変成器」という目的意識を持つと、他の機器と混同することがなくなります。また、実際に受電盤のキュービクルを開けた際、どの場所にこの大きな金属の箱が鎮座しているのかをイメージトレーニングしておくと、記憶が定着しやすくなります。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう