第一種電気工事士試験 / 平成27年度 筆記試験 / 問31
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平成27年度 筆記試験 問31 解説 受電設備機器の名称

設問図

図中の番号(1)で示す機器の名称はどれか。

  1. イ. 避雷器
  2. ロ. 断路器
  3. ハ. 高圧カットアウト
  4. ニ. 電力ヒューズ ✓ 正答

解説

避雷器の接地線に関する施工基準を正誤の判断基準とします。電気設備技術基準の解釈において、避雷器の接地線は金属管に収めることが禁止されています。これは、雷サージ電流のような急峻な電流が金属管を通ると、電磁誘導によって管のインピーダンスが増大し、避雷器の保護性能が著しく低下するためです。この知識があれば、迷わずニを不適切と判断できます。

接地線と金属管のインピーダンス現象

避雷器の接地線は、万が一の落雷時に大電流を大地へ逃がすための非常に重要な経路です。この電流は極めて短時間に大きな変化を伴うため、金属管の中に接地線を通すと、電磁誘導現象によって金属管自体に逆起電力が発生します。

このとき、金属管が接地線を取り囲んでいると、管自体がインダクタンス成分として強く作用し、接地線全体のインピーダンスを著しく高めてしまいます。避雷器の役割は、サージ電圧を素早く大地へ逃がすことですが、接地線が金属管に収められていると、インピーダンスの上昇により接地極までの電圧降下が大きくなり、結果として保護対象である機器に高い電圧がかかってしまいます。そのため、避雷器の接地線は金属管に収めず、絶縁被覆された電線を用いるのが原則です。

施工上の注意と他の選択肢の妥当性

イの選択肢にある防護管の施設は、地中から立ち上がるケーブルを外傷から守るための適切な措置です。地表下0.2mから地表上2mまでという範囲は、人が接触しやすいエリアを適切に保護しています。

ロの埋設深さについても、JIS C 3653に基づいた標準的な施工です。重量物が通過しない場所であっても、舗装下面から30cm以上の深さを確保することは、ケーブルの損傷防止と周囲への安全確保の観点から推奨される基準です。

ハの接地工事の省略については、鋼管等の金属製部分が防食措置を施されており、かつ管路として地中に埋設されている場合、周囲の土壌と適切に接地されるとみなされるため、追加の接地工事が省略できるという技術基準の規定に基づいています。

実務現場における避雷器の配置と安全性

この問題が試験で問われる理由は、単なる暗記ではなく、避雷器が持つ「本来の機能」を阻害しない施工技術を理解しているかを問うためです。実際の現場では、施工の利便性を優先して管路を通したくなる場面がありますが、電磁誘導の原理を知っていれば、その判断が命取りになることが分かります。

特に高圧受電設備や太陽光発電所の引き込み口などでは、雷対策がシステムの寿命を左右します。設計図面を読み解く際や、現場での施工指示を行う際に、「なぜこの接地線には金属管を使ってはいけないのか」という根拠が明確であれば、トラブルを未然に防ぐことができるようになります。

参考リンク

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