平成27年度 筆記試験 問38 解説 電気用品安全法
電気工事士法及び電気用品安全法において、 正しいものは。
- イ. 電気用品のうち、危険及び障害の発生するおそれが少ないものは、特定電気用品である。
- ロ. 特定電気用品には、(PS)Eと表示されているものがある。
- ハ. 第一種電気工事士は、電気用品安全法に基づいた表示のある電気用品でなければ、一般用電気工作物の工事に使用してはならない。 ✓ 正答
- ニ. 定格電圧が600Vのゴム絶縁電線(公称断面積22mm2)は、特定電気用品ではない。
解説
この問題は、電気用品安全法(電安法)における製品の表示義務に関するルールを正確に理解しているかを問うものです。正解の根拠は「電気工事士は、技術基準に適合していることを示すPSEマーク(表示)がある電気用品しか使ってはいけない」という法律の原則にあります。
電気用品安全法の表示ルール
電気用品安全法では、電気製品を「特定電気用品(116品目)」と「特定電気用品以外の電気用品(341品目)」に分類しています。
特定電気用品は、構造や使用条件からみて危険が生じるおそれが特に高いため、国が定めた技術基準に適合しているか厳格な検査が行われます。この製品には「菱形のPSEマーク」が表示されます。一方、それ以外の電気用品には「丸形のPSEマーク」が表示されます。
いずれもPSEマークが表示されているということは、その製品が「電気用品安全法の技術基準を満たしている」という証明になります。電気工事に携わる者は、安全を確保するため、必ずこの表示がある製品を選定しなければなりません。
各選択肢の検討プロセス
なぜ他の選択肢が誤りなのか、その根拠を確認しましょう。
イについては、危険の恐れが少ないものは「特定電気用品以外の電気用品」に該当します。特定電気用品は逆に、危険が生じる恐れが高いものを指すため、記述が逆になっています。
ロについては、PSEマークには「菱形」と「丸形」の2種類がありますが、特定のマークのみを指しているわけではありません。また、PSEマークの「PSE」は「Product Safety Electrical appliance & material」の略であり、マーク全体が「PSEマーク」として認識されます。
ニについては、600Vゴム絶縁電線(いわゆるゴムコードや絶縁電線)の多くは、電気用品安全法の規制対象であり、特定電気用品(または特定以外の電気用品)に該当します。特に電線類は私たちの生活や建物で直接使用されるため、法的に厳しい管理下に置かれています。
なぜこの知識が重要なのか
電気工事士として現場に出たとき、最も重要なことは「安全な資材を使用すること」です。もし表示のない安価な粗悪品や、基準を満たさない輸入製品を使用して火災事故が発生した場合、工事士としての法的責任を問われることになります。
この問題の教育的意図は、単なる知識の暗記ではなく、「工事現場で使用するすべての部材には、国が認めた安全規格(PSEマーク)が必要である」というプロとしての責務を認識させることにあります。材料の選定段階で「PSEマークがあるか」を確認する癖をつけることは、事故を未然に防ぐための第一歩です。