第一種電気工事士試験 / 平成27年度 筆記試験 / 問47
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平成27年度 筆記試験 問47 解説 直列リアクトルの役割

⑦で示す機器の役割として,誤っている ものは。

  1. コンデンサ回路の突入電流を抑制する。
  2. 第5調波等の高調波障害の拡大を防止する。
  3. 電圧波形のひずみを改善する。
  4. コンデンサの残留電荷を放電する。 ✓ 正答

解説

直列リアクトルの役割は、コンデンサ投入時の突入電流抑制と高調波対策の2点に絞られます。設問の「コンデンサの残留電荷を放電する」という機能は、放電コイルの役割であるため、これが誤りであると直感的に判断するのが正解への近道です。

直列リアクトルと放電コイルの役割分担

電気回路において、進相コンデンサには必ずといってよいほど直列リアクトルが併設されます。その主な役割は以下の通りです。

直列リアクトル(Series Reactor)の役割:

  1. 突入電流の抑制:コンデンサを投入した瞬間に流れる大きな電流を、リアクトルのインピーダンスで抑えます。
  2. 高調波障害の防止:コンデンサとリアクトルを直列に接続することで、回路全体の合成インピーダンスを特定の周波数で誘導性にし、特に第5調波による共振現象を回避します。これにより電圧波形のひずみも改善されます。

一方で、放電コイル(Discharging Coil)の役割は、コンデンサを遮断した後に残っている電気エネルギーを速やかに放出し、再投入時の事故や点検時の感電を防止することです。この二つの機器は役割が明確に異なるため、試験では頻出のひっかけポイントとなっています。

消去法で見抜く判断の論理

試験会場では「何が正しいか」をすべて列挙するよりも、「何が明らかに違うか」を見つける方が早く回答できます。

問題文で問われているのは「誤っているもの」です。選択肢を検討する際、まずはコンデンサの周辺機器の機能を整理します。

・突入電流、高調波、波形ひずみという言葉は、すべてコンデンサの「運用中」または「投入時」の電流や電圧の質に関わるものです。これらは直列リアクトルの役割としてセットで覚えるべき事項です。 ・「残留電荷を放電する」という機能は、コンデンサを「停止した後」の安全確保のためのものです。

この「運用中(リアクトル)」と「停止中(放電コイル)」という時間軸の視点を持つことで、設問のニが明らかに異質なものであると結論づけることができます。

実務における機器選定の重要性

現場において、コンデンサ設備の設計や保守を行う際、これらの機器の選定を誤ることは非常に危険です。例えば、直列リアクトルの容量設定を誤れば、第5調波と共振を起こしてしまい、過熱やコンデンサの絶縁破壊を招く恐れがあります。また、放電コイルが故障していれば、点検作業員が残留電荷により感電する重大事故につながります。

試験問題ではこれらが知識として個別に問われますが、実務ではこれらがセットで機能して初めて進相設備としての安全と品質が保たれます。機器の個別の機能を知ることは、単なる丸暗記ではなく、電力システムの安定供給と安全性を守るための基礎知識を習得することに他なりません。

参考リンク

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