平成28年度 筆記試験 問20 解説 地中電線の施設
電気設備の技術基準の解釈では,地中電線の施設について「地中電線路は,電線にケーブルを使用し,かつ,管路式,暗きょ式又は□□により施設すること。」と規定されている。 上記の空欄にあてはまる語句として,正しいものは。
- イ. 深層埋設式
- ロ. 間接埋設式
- ハ. 直接埋設式 ✓ 正答
- ニ. 浅層埋設式
解説
この問題は、電気設備の技術基準の解釈における「地中電線路の施設方法」に関する知識を問う、暗記型の問題です。試験において確実に得点するためには、規定されている3つの方式「管路式」「暗きょ式」「直接埋設式」というキーワードをセットで記憶しておくことが最も効率的な解き方となります。
地中電線路の3つの施設方式
地中電線路を施設する場合、ケーブルを保護し、周囲への感電や事故を防止する必要があります。技術基準の解釈では、主に以下の3つの方法が認められています。
- 管路式:ケーブルを管(管路)の中に通して埋設する方法です。メンテナンスやケーブルの引き換えが容易であるため、都市部の幹線などによく用いられます。
- 暗きょ式:人が入れる、あるいは点検可能なトンネル状の構造物(暗きょ)の中にケーブルを収容する方法です。重要度の高い多数の回線を通す場合に適しています。
- 直接埋設式:文字通り、ケーブルを直接土中に埋設する方法です。他の方式に比べて設備コストが抑えられますが、外傷に対する保護性能が重要となります。
本問の空欄には、これら3つのうちの1つである「直接埋設式」が入ります。他の選択肢である「深層埋設式」や「浅層埋設式」などは実在する工法としての用語は存在しますが、技術基準の文言としては使用されていないため、誤答として排除します。
条文を正確に記憶するためのコツ
法規の問題では、「~すること」という文言が一言一句正確に記憶されているかどうかが問われます。技術基準の解釈第120条(地中電線路の施設)には、以下のように明記されています。
地中電線路は、電線にケーブルを使用し、かつ、管路式、暗きょ式又は直接埋設式により施設すること。
試験対策としては、この「管・暗・直(かん・あん・ちょく)」という頭文字を取ったフレーズを覚えておくのが効果的です。単なる丸暗記ではなく、「ケーブルを地面の下に埋めるには、管に入れるか、トンネルに入れるか、土に直接埋めるしかない」という構造をイメージしておくと、記憶が定着しやすくなります。
現場で求められる安全の概念
この知識は、実際の電気工事や設計の現場において「地中配線における事故防止」の根幹をなすものです。例えば、直接埋設式を採用する場合には、車両その他の重量物による圧力に耐える必要があるか、あるいは防護板を設置する必要があるかなど、さらなる詳細規定(埋設深さや防護措置)が続いていきます。
技術基準の解釈でこれら3つの方式を定義しているのは、地中電線路が一度施工されると事後の確認が困難になるという特性があるからです。適切に分類された施工方法を守ることは、長期間にわたり地中のケーブルを外傷から守り、漏電事故や停電リスクを未然に防ぐという重要な社会的意義を持っています。試験勉強を通じて法規を学ぶことは、単なる点数稼ぎにとどまらず、将来、安全な電気設備を構築するための土台となる技術的規律を身につけることに他なりません。