平成30年度 筆記試験(追加試験分) 問26 解説 配線材料の名称
写真で示す材料の名称は。
- イ. ライティングダクト ✓ 正答
- ロ. トロリーバスダクト
- ハ. 二種金属製線ぴ(レースウェイ)
- ニ. プラグインバスダクト
解説
写真に写っている部材の断面形状は、開口部がスリット状になっている「C型」に近い独特な形をしています。この形状は、照明器具などのアダプタを直接差し込んで固定し、同時に給電するためのライティングダクト特有のものです。したがって、ライティングダクト(イ)を選択します。
ライティングダクトの構造的特徴
ライティングダクトは、施設照明のレイアウト変更を容易にするために開発された配線システムです。内部には銅導体が埋め込まれており、外部から専用のフィードインキャップやプラグ付き照明器具をスライドさせることで、任意の場所で電気を取り出せる構造になっています。
写真を見た際に「レースウェイ(金属製線ぴ)」と見間違いやすいですが、両者には明確な違いがあります。
- レースウェイ:中に電線を収め、照明器具を吊り下げて固定するための保護管の役割が強い。
- ライティングダクト:それ自体が電気回路としての導体を持っており、照明器具を移動させたり、プラグを抜き差ししたりする操作を前提としている。
識別のポイントと消去法
試験では視覚的な特徴を整理することが重要です。
- ライティングダクト:断面がコの字やC字型で、開口部に導体が見える。店舗やオフィスで天井から吊るされているものをイメージしてください。
- トロリーバスダクト:移動するクレーンやホイストへ給電するためのもので、集電子が移動する構造のため、形状がより大型で複雑です。
- 二種金属製線ぴ(レースウェイ):ライティングダクトと形状が似ていますが、開口部が広く、照明器具を直接取り付けるための穴があいている、あるいは電線を中に敷設してふたをする構造です。
- フラットインダクタ:これは今回の選択肢にあるような部材ではなく、一般的にインダクタンス(コイル)に関連する用語であり、電気配線材料としては不適切です。
現場における実務的な価値
この知識は、店舗設計やリノベーションの現場で非常に頻繁に活用されます。例えば、アパレルショップやギャラリーなど、季節や展示物に合わせて照明の位置を変える必要がある場所では、このライティングダクトの有無が作業効率を大きく左右します。
第一種電気工事士の試験において、写真判別問題は実物を見ているかどうかの経験値が問われます。試験会場で焦らないためには、ホームセンターの照明器具売り場や、普段利用するカフェやオフィスビルの天井を見上げ、「あれがライティングダクトだな」と日常的に確認する癖をつけておくと、記憶の定着が格段に良くなります。