令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 問13 解説 インバータの定義
インバータ(逆変換装置)の記述として, 正しいものは。
- イ. 交流電力を直流電力に変換する装置
- ロ. 直流電力を交流電力に変換する装置 ✓ 正答
- ハ. 交流電力を異なる交流の電圧, 電流に変換する装置
- ニ. 直流電力を異なる直流の電圧, 電流に変換する装置
解説
インバータは直流電力を交流電力に変換する装置です。選択肢の各変換機能と名称を暗記し、整流器や変圧器といった他の変換装置と混同しないことが正解への近道です。
変換装置の分類と名称
電気回路では、電力の形態を変換するためにいくつかの装置が使われます。これらは変換の方向によって明確に呼び方が決まっています。
- インバータ(逆変換装置):直流を交流に変換する装置です。
- 整流器(コンバータ):交流を直流に変換する装置です。
- 変圧器(トランス):交流の電圧や電流を別の値に変換します。周波数は変わりません。
- DC-DCコンバータ:直流の電圧を別の直流電圧に変換します。
問題文にある「インバータ」は「逆変換」という名称の通り、直流から交流を作る装置であると覚えておきましょう。
誤答選択肢を排除する思考
試験会場では、提示された選択肢を一つずつ上記の定義と照らし合わせます。
- イ:交流から直流への変換は整流器(コンバータ)の役割であるため誤りです。
- ロ:直流を交流に変換するのはインバータの正しい定義です。
- ハ:交流の電圧や電流を変えるのは変圧器の役割であるため誤りです。
- ニ:直流の電圧や電流を変えるのはDC-DCコンバータの役割であるため誤りです。
このように、各装置が何から何へ変換するものなのかをペアで整理しておくと、迷わず回答を選ぶことができます。
インバータが求められる場面
インバータ技術は現代の電力制御において非常に重要な役割を担っています。最も身近な例は、エアコンや冷蔵庫のモーター制御です。
家庭のコンセントから供給される電力は交流ですが、これを一度直流に変換し、インバータを通して再び自由な周波数の交流を作り出すことで、モーターの回転速度を細かく制御できるようになります。これにより、室温に応じて運転効率を最適化する省エネ運転が可能になっています。また、太陽光発電システムにおいても、パネルから得られる直流電力を家庭で使える交流電力に変換するためにインバータが必須となっています。
試験では単なる用語の暗記を問う問題に見えますが、実務においては機器の制御方式や電源回路の構成を理解する上での基礎知識となります。