第一種電気工事士試験 / 令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問28
certification-simodake-work

令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 問28 解説 高圧屋内配線の施設

高圧屋内配線を, 乾燥した場所であって 展開した場所に施設する場合の記述として, 不適切なものは。

  1. イ. 高圧ケーブルを金属管に収めて施設した。
  2. ロ. 高圧ケーブルを金属ダクトに収めて施設した。
  3. ハ. 接触防護措置を施した高圧絶縁電線をがいし引き工事により施設した。
  4. ニ. 高圧絶縁電線を金属管に収めて施設した。 ✓ 正答

解説

この問題は、高圧屋内配線で「使用できる電線の種類」と「施設方法」の組み合わせを正確に記憶しているかが問われています。結論として、高圧絶縁電線を金属管に入れてはいけないというルールを暗記していれば即座に正解できます。

高圧屋内配線の施設ルール

高圧屋内配線は、原則として以下のいずれかの方法で施設しなければなりません。

  1. ケーブル工事
  2. がいし引き工事(接触防護措置を施した場合)
  3. 金属管工事(ただしケーブルのみ)

高圧絶縁電線(高圧ポリエチレン絶縁電線など)は、金属管の中で使用することが禁止されています。これは、電線と金属管の間の静電容量によって漏れ電流が発生する懸念や、金属管内での熱の蓄積、電線自体の絶縁被覆の性能上の制限などが理由です。

一方で、高圧ケーブルであれば金属管や金属ダクトに収めて施設することが可能です。金属管や金属ダクトは機械的衝撃からケーブルを保護する役割があるため、展開した場所での施設方法として適しています。

判断のプロセス

まず選択肢を「電線の種類」と「施設方法」に分類して考えます。

・イ:高圧ケーブル(○)+金属管(○)=適切 ・ロ:高圧ケーブル(○)+金属ダクト(○)=適切 ・ハ:高圧絶縁電線(○)+がいし引き工事(○)=適切 ・ニ:高圧絶縁電線(×)+金属管(○)=不適切

この問題において、ニが誤りである根拠は「高圧絶縁電線は金属管工事に使用できない」という一点にあります。試験の選択肢で「高圧絶縁電線」という言葉が出てきたら、それが「がいし引き工事」とセットになっているかを確認するのが定石です。

現場で求められる安全基準

この知識は、実際に高圧機器を接続する際の配線設計や工事施工の現場で不可欠なものです。工場などの屋内設備では、機械的な損傷を防ぐために配線を金属管に収めるケースが多々あります。その際、使用する電線が「ケーブル」である必要があるのか、「絶縁電線」でも良いのかという選定ミスは、重大な絶縁破壊事故や火災を招く可能性があります。

電気技術基準は、電線の絶縁性能、周囲の環境(乾燥しているか、展開しているか)、物理的保護の必要性などを総合的に判断して施設方法を定めています。「なぜこの電線は金属管で使ってはいけないのか」という背景を理解しておくことで、試験の暗記にとどまらない、現場での確かな判断力が養われます。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう