令和3年度 下期 学科試験 問49 解説 非常用電源の切替
⑨で示す機器とインタロックを施す機器は。 ただし、非常用予備電源と常用電源を電気的に接続しないものとする。
- イ.
- ロ.
- ハ. ✓ 正答
- ニ.
解説
この問題を解くためのポイントは、単線結線図において「常用電源」と「非常用予備電源」を切り替える役割を持つ機器を探すことです。非常用電源の切り替え回路では、両方の電源が混触して事故(逆送電など)が起きないよう、必ずインターロック(連動制限)を施す必要があるからです。
機器の役割と切り替えの論理
この種の問題では、単線結線図上の⑨にあたる機器が「非常用電源切替開閉器」などの名称で図示されていることがほとんどです。常用電源側から来ている主幹ブレーカーや開閉器と、非常用電源(発電機など)側から来ている開閉器を物理的あるいは電気的に連動させ、「片方が入っているときは、もう片方が絶対に入らない」状態を作るのがインターロックの目的です。
図面の中で、常用側の遮断器と非常用側の遮断器の間で「どちらか一方しか投入できない」ようになっている箇所を確認してください。それが正解の機器となります。
なぜインターロックが必要なのか
電力系統において、常用電源と非常用予備電源が同時に閉路されると、以下の危険が生じます。
- 逆送電による事故:非常用発電機が常用電源の系統に電圧をかけようとし、発電機の焼損や作業員の感電事故を招く恐れがあります。
- 同期外れによる損傷:常用電源と非常用予備電源は位相や電圧が一致していないため、短絡に近い大電流が流れ、機器が破損します。
そのため、電気工事士試験では「電源が複数存在する箇所では、必ずインターロックを確認する」という原則を徹底させる意図で、このような問題が出題されます。実務においても、この切り替え機構の配線を間違えると重大な電気事故につながるため、非常に重要な項目です。
現場で求められる知識
この知識は、キュービクルや非常用発電設備を扱う際に不可欠です。例えば、ビル管理の現場で停電時の切り替え操作を行う際、切り替えスイッチがどのようなインターロック機構で保護されているかを理解していなければ、誤操作で停電を長引かせたり、設備を故障させたりすることになります。
試験問題としては図面上の位置関係を特定する形式ですが、実際の現場では「どの遮断器とどの遮断器が連動しているのか」「非常時にどの操作盤から切り替わるのか」を配線図から読み取る力として活用します。