第一種電気工事士試験 / 令和3年度 上期 筆記試験 / 問13
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令和3年度 上期 筆記試験 問13 解説 整流回路の波形

設問図

図のような整流回路において, 電圧voの波形 は。 ただし, 電源電圧vは実効値100V, 周波数 50Hzの正弦波とする。

選択肢図
  1. イ. ✓ 正答
  2. ロ.
  3. ハ.
  4. ニ.

解説

この問題は、ダイオードを用いた半波整流回路に平滑コンデンサが接続された場合の出力波形を問うものです。正解を導き出すためのポイントは、電源電圧の周期と、コンデンサの充放電動作を読み取ることです。

周期の確認と半波整流の仕組み

電源電圧は周波数50Hzですので、1周期 TTT=1/50=0.02T = 1 / 50 = 0.02秒、つまり20msです。ダイオードが1個の半波整流回路では、交流のプラス側の半サイクルのみが導通します。したがって、出力電圧が上昇する山は20msごとに1回現れます。

グラフを見ると、山と山の間隔が約20ms(0msから20ms、あるいは5msから25msなど)になっているものを選べばよいことになります。これだけで選択肢の「ロ」と「ニ」は除外されます。なぜなら、これらは山の間隔が10ms程度であり、全波整流のような挙動を示しているからです。

コンデンサによる充放電の理解

残った選択肢「イ」と「ハ」を比較します。この回路はダイオードの後にコンデンサ CC と負荷抵抗 RR が並列に接続された平滑回路です。

  1. 充電動作:電源電圧が上昇し、コンデンサの電圧より高くなるとダイオードがオンになり、コンデンサは電源電圧のピーク値まで充電されます。実効値100Vの正弦波の最大値(波高値)は 100×2141100 \times \sqrt{2} \approx 141V です。
  2. 放電動作:電源電圧がピークを過ぎて低下し始めると、コンデンサの電圧の方が高くなるためダイオードはオフになります。このとき、コンデンサに蓄えられた電荷が負荷抵抗 RR を通じて放電されます。これにより、出力電圧は緩やかに降下します。

この動作から、出力電圧のピーク値は141V付近まで達し、その後なだらかに減少する波形が正解となります。選択肢「イ」はピークが141Vを示していますが、「ハ」はピークが100V付近にとどまっています。したがって、選択肢「イ」が適切な波形です。

この回路が担う役割と試験での視点

この回路は、ACアダプターなどの電源ユニットにおける直流変換の第一歩となる「平滑回路」です。現場では、交流を直流に変換して機器を駆動させる際に、電圧の変動を抑える役割を果たします。

第一種電気工事士の試験において、この問題は単に波形を暗記するだけでなく、以下の3点を整理できているかを問うています。

  • ダイオードの個数による整流方式の判別(今回は半波整流)
  • 周波数から計算される周期と波形間隔の照合
  • 最大値(波高値)が実効値の 2\sqrt{2} 倍になるという基礎知識の定着

特に、コンデンサが接続された回路では、放電により波形が完全に0Vまで落ちず、のこぎり状の波形(リップル電圧)になるという特徴を捉えることが重要です。コンデンサの容量や抵抗の値によって波形の傾きは変わりますが、常に「ピークは141V」「半周期ごとに充電」という基本原則は変わりません。

参考リンク

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