第一種電気工事士試験 / 令和3年度 上期 筆記試験 / 問42
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令和3年度 上期 筆記試験 問42 解説 継電器の文字記号

②で示す機器の文字記号(略号)は。

  1. イ. OVGR
  2. ロ. DGR ✓ 正答
  3. ハ. OCR
  4. ニ. OCGR

解説

略号から機能を見抜く判断基準

試験で配線図記号の略号を問われた際は、英語の頭文字からその役割を連想するのが最短の攻略法です。DGRは「Directional Ground Relay」の略であり、地絡(Ground)を検知し、かつ方向(Directional)を判別する継電器であることを意味します。他の選択肢も同様に、アルファベットの組み合わせから役割を分解して読み解くことで、確実な正解を導き出せます。

継電器の略称を構成するルール

電気工事士試験で頻出する継電器の略称は、主に機能を表す単語の頭文字で構成されています。今回の選択肢にある記号を分解してみましょう。

  • D(Directional):方向性があること。事故が発生した際に、それが保護区間内か外かを判別する機能です。
  • G(Ground):地絡(漏電)を意味します。
  • R(Relay):継電器そのものを指します。
  • OC(Over Current):過電流。大きな電流が流れたことを検知します。
  • OV(Over Voltage):過電圧。高い電圧が加わったことを検知します。

これらを組み合わせると、DGRは「地絡+方向性+継電器」となり、高圧受電設備において、地絡事故が発生した際、それが自らの構内で起きたものか、それとも電力会社側の系統で起きたものかを判別して遮断器を動作させるために不可欠な機器であることがわかります。

思考のステップ

試験会場でこの問題に出会ったときは、以下の手順で消去法を行うのが最も安全です。

  1. まず「G」が含まれているかを確認する:地絡保護に関する機器は、必ず「G」を含みます。これでOCR(過電流継電器)が除外されます。
  2. 次に「方向性」の有無を判断する:地絡が発生した場所を特定する必要があるか検討します。高圧受電設備の引込点など、事故の範囲を限定して遮断したい箇所には、単なる地絡継電器(GR)ではなく、方向性を備えたDGRが配置されるのが一般的です。
  3. 残った選択肢から「OV(過電圧)」か「D(方向性)」かを特定する:記号の先頭文字を見れば、過電圧保護を目的としているか、方向性による地絡保護を目的としているかが即座に判断できます。

高圧受電設備における実務上の意味

この問題が問うているのは、単なる名称の暗記ではなく、「なぜそこにその保護装置が必要なのか」という設備の設計思想です。

もし高圧受電設備に方向性のない地絡継電器(GR)のみを設置した場合、電力会社側の系統で地絡が発生した際にも、自社の遮断器が不要に動作してしまうリスクがあります。これを防ぐために、あえて「方向性」という機能を付加したDGRを採用します。このように、問題図面を読み解くことは、停電事故を最小限に抑え、必要な場所だけを的確に保護するための知識を身につけることと同義です。試験の枠を超えて、現場でトラブルシューティングを行う際にも直結する非常に重要な知識といえます。

参考リンク

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