第一種電気工事士試験 / 令和4年度 第一種 筆記試験 午後 / 問36
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令和4年度 第一種 筆記試験 午後 問36 解説 短絡接地器具の取扱い

高圧受電設備の年次点検において,電路を 開放して作業を行う場合は,感電事故防止の 観点から,作業箇所に短絡接地器具を取り付 けて安全を確保するが,この場合の作業方法 として,誤っているものは。

  1. 取り付けに先立ち,短絡接地器具の取り付け箇所の無充電を検電器で確認する。
  2. 取り付け時には,まず接地側金具を接地線に接続し,次に電路側金具を電路側に接続する。
  3. 取り付け中は,「短絡接地中」の標識をして注意喚起を図る。
  4. 取り外し時には,まず接地側金具を外し,次に電路側金具を外す。 ✓ 正答

解説

短絡接地器具の取り扱いは「接地側が先、電路側が後」という原則を覚えれば、取り付け・取り外しの順序に迷うことはありません。取り付け時は安全のために接地側から接続し、取り外し時は逆に、電路側から切り離していくのが正解です。選択肢ニは「取り外し時に接地側から外している」ため誤りとなります。

なぜ取り付けと取り外しで順序が逆になるのか

短絡接地器具の目的は、万が一の通電や誘導電圧による感電を防ぐために、電路を大地と同電位に固定することです。

取り付け時に接地側から接続するのは、もし作業対象の電路が既に充電されていた場合、電路側にいきなり触れると感電の危険があるからです。まず大地(アース)を確保してから電路に接続することで、安全な作業環境を作り出します。

逆に、取り外し時は電路側から先に外します。もし、接地側を先に外してしまうと、その瞬間に電路が再び「非接地(浮いた状態)」に戻ってしまいます。その状態で、もし何らかの理由で電路に電圧がかかっていたり、静電誘導が発生していたりすると、器具を取り外している作業者の手が充電部に触れた際に感電するリスクが生じます。そのため、「最後に外すのは常に接地側」とすることで、作業完了の瞬間まで電路を安全に接地し続ける必要があります。

現場での安全管理と技術者の責任

この知識は、第一種電気工事士が現場の保安監督者として、高圧受電設備の年次点検や改修作業を行う際に極めて重要です。現場では「検電→短絡接地」のプロセスを確実に行うことが労働安全衛生法などの観点からも求められます。

試験においてこの問題が出題される意図は、単に手順の丸暗記を問うだけでなく、なぜその手順が必要なのかという「現場の安全性」に対する意識を確認することにあります。器具を扱う際の「接地側が先か、後か」という論理は、電気作業における「安全の根拠」そのものです。実務においても、作業員がこの手順を誤れば重大な感電事故に直結するため、リーダーとして作業手順を指示し、確認する責任が問われます。

短絡接地作業の基本フロー

理解を確実にするため、作業の順序を以下のルールで整理しておきましょう。

  1. 取り付け:接地(アース)側金具 → 電路側金具
  2. 取り外し:電路側金具 → 接地(アース)側金具

この「接地側は常に最初か最後か」という視点で覚えれば、どちらの手順も迷うことはありません。現場では、「接地線がしっかり繋がっている状態が安全」であるという原則を常に念頭に置くことが、事故を防ぐ最大の鍵となります。

参考リンク

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