第一種電気工事士試験 / 令和4年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問27
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令和4年度 第一種電気工事士 筆記試験 問27 解説 平形保護層工事

平形保護層工事の記述として,誤っているものは。

  1. イ. 旅館やホテルの宿泊室には施設できない。
  2. ロ. 壁などの造営材を貫通させて施設する場合は,適切な防火区画処理等の処理を施さなければならない。 ✓ 正答
  3. ハ. 対地電圧150V以下の電路でなければならない。
  4. ニ. 定格電流20Aの過負荷保護付漏電遮断器に接続して施設できる。

解説

この問題は、電気設備技術基準の解釈で定められている「平形保護層工事」の施設要件を正しく覚えているかを問う知識問題です。正解のロが「誤っているもの」である理由は、平形保護層工事は床面上の平滑な場所に施す限定的な工事方法であり、そもそも造営材を貫通して使用する想定(用途や場所)が電気設備の技術基準に含まれていない(あるいは不適当な箇所への施設は認められない)という解釈に基づいています。

平形保護層工事の施設要件を整理する

平形保護層工事は、フラットケーブルを床面に敷設し、その上を保護層で覆う工法です。この工事には、安全性を担保するために厳しい制限が設けられています。

・対地電圧:150V以下であること(イ・ハの選択肢に関連) ・過電流遮断器:定格電流が20A以下の過負荷保護付漏電遮断器であること(ニの選択肢に関連) ・施設場所:平滑な床面上に施設すること。湿気や水気の多い場所は不可。

これらの条件をすべて満たさなければなりません。試験対策としては、特に「電圧150V以下」「20A以下の過負荷保護付漏電遮断器」という数字をセットで記憶しておくのが鉄則です。

誤りの選択肢を判断するプロセス

選択肢イについては、平形保護層工事は住宅や事務所での使用が主目的ですが、旅館やホテルの宿泊室だからといって施設を禁止する規定はありません。そのため「施設できない」とするイの記述は、一見すると制限があるように見えて、実は条文上では明示的に禁止されておらず、結果として「誤りではない(正しい)」と判断されます。

しかし、選択肢ロの「壁を貫通させる」という行為については、平形保護層工事の性質上、床面を保護するためにフラットな構造を採用しているため、壁内や貫通部での施設は想定されていません。火災延焼防止の観点からも、平形保護層工事で壁を貫通させるような施工は認められておらず、この点が誤りとなります。

なぜこの知識が重要なのか

実務において、フラットケーブルはオフィスレイアウトの変更が容易であるため多用されます。しかし、この工事方法は非常に簡便である反面、保護層の破損による感電や、ケーブルの損傷による短絡事故のリスクを孕んでいます。

試験では、単に「どこに設置できるか」を問うだけでなく、「この工法は安全を維持するために、どのような制限を守らなければならないか」という工法の限界を問うています。過負荷保護付漏電遮断器の選定や、施設場所の制限を理解しておくことは、設計者や施工管理者として「不適切な工法を採用しない」という判断能力を養うための重要な訓練なのです。

参考リンク

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