令和6年度 上期 第一種 学科試験 問50 解説 電動機配線
⑩で示す動力制御盤内から電動機に至る 配線で、必要とする電線本数(心線数)は。
- 3
- 4
- 5
- 6 ✓ 正答
解説
配線本数を決定する構成要素の読み解き方
この問題で問われているのは、動力制御盤と電動機を接続するケーブルに必要な心線数です。単純に三相電源の3線だけを考えがちですが、実際には「動力回路(主回路)」の3線に加えて、電動機の「接地線」と、電動機を制御・保護するための「信号線(補助回路)」が組み合わさって構成されます。問題図面において、動力回路用ケーブルと制御回路用ケーブルが一体化されている場合や、個別の用途が指定されている場合は、それらをすべて合算した数が答えとなります。
動力回路と制御回路の役割分担
電動機を稼働させるためには、以下の要素が不可欠です。
- 主回路(動力用):電動機を回転させるための三相交流電源(R, S, Tの3線)
- 接地回路(保護用):漏電事故時に感電を防ぐための保護導体(1線)
- 制御回路(補助用):電動機の始動・停止や異常検知を行うための信号線(図面上の指定数)
一般的な動力配線では、動力3線+接地1線の計4線で完結することが多いですが、今回の正解が6線であるということは、制御回路用の線が2線(例えば、運転表示灯用、もしくはサーマルリレーの接点用など)追加されていると判断します。設計図において、シンボルマークの近くに記載された注釈や線種記号を読み取ることが、本問題を解く唯一にして最大の鍵となります。
実務における配線計画の考え方
試験問題としては「線が何本あるか」という数え方が重要ですが、現場の実務では「なぜその線数が必要なのか」という根拠が重要視されます。例えば、電動機に内蔵されたサーマルリレーが動作した際に盤側へ信号を送る必要があるのか、あるいは電動機付近に非常停止ボタンを設置するのかといった、システム全体の仕様によって必要な心線数は増減します。
この問題の教育的意図は、単に絵を見て数を数えることだけでなく、動力制御盤と電動機の間に流れる信号の種類(電力供給か、制御情報か、安全のための接地か)を整理して理解できているかを問う点にあります。この構成を正しく把握できる能力は、盤内配線や機器配置の計画を立てる際、ケーブルの選定や端子台の設計において直接的に活かされる技術的基礎となります。