第一種電気工事士試験 / 令和8年度上期 学科試験 / 問42
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令和8年度上期 学科試験 問42 解説 CVTケーブル構造

②で示す部分に使用するCVTケーブル として,適切なものは。

選択肢図
  1. イ.
  2. ロ. ✓ 正答
  3. ハ.
  4. ニ.

解説

CVTケーブルが「架橋ポリエチレン絶縁ビニルシース電力ケーブル」の単心3本よりであることを理解し、高圧ケーブル特有の構成(半導電層と遮蔽層の存在)を判別することで正解を導き出します。

CVTケーブルの構造を読み解く

CVTケーブルの名称を分解すると、その構造が明確になります。 Cは架橋ポリエチレン(Cross-linked polyethylene)、Vはビニルシース(Vinyl sheath)、Tはトリプレックス形(Triplex type:単心ケーブル3条をより合わせたもの)を指します。

高圧用ケーブルにおいて特に重要なのが「半導電層」と「銅シールド(遮蔽層)」です。高圧の電界ストレスは絶縁体の内部に不均一な電界を発生させ、部分放電や絶縁破壊を引き起こす原因となります。これを防ぐために、導体の外周に「内部半導電層」、絶縁体の外周に「外部半導電層」を配置し、さらにその外側に「銅シールド」を巻くことで電界を均一化させています。

選択肢を見ると、内部に半導電層や銅シールドが明記されているのは「ロ」と「ハ」です。そのうち、単心3本よりの形状をしているのが「ロ」であるため、これが適切なCVTケーブルの構造となります。

高圧ケーブル選定の思考回路

試験においてこの問題を解く際は、以下のステップを踏みます。

  1. 電圧階級の確認: 問題文が6600V(高圧)回路であることを確認します。高圧ケーブルには必ず電界緩和のための層が必要であると判断します。
  2. 構造の特定: 高圧用のCVTであれば、導体-内部半導電層-架橋ポリエチレン絶縁体-外部半導電層-銅シールド-ビニルシースの順で構成されている図を探します。
  3. 形状の確認: T(トリプレックス)は単心をより合わせた形であるため、外装シースで一つにまとまった構造(ハのような形)ではなく、個別のケーブルがより合わさった形状であることを見抜きます。

現場で求められる知識の背景

この知識は、受変電設備の設計や保守管理において、ケーブルの性能を正しく理解し、選定ミスを防ぐための基礎となります。特に高圧受電設備では、ケーブルの端末処理を行う際に、銅シールドの接地や半導電層の剥ぎ取りなど、ケーブルの層構造を正しく理解していないと重大な事故に直結します。

試験問題としては「名称と断面構造の一致」を問う単純な形式ですが、実務ではケーブルが持つ「電界制御」という重要な役割を意識することが、施工品質の維持につながります。

参考リンク

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