令和5年度 下期 学科試験(午前) 問9 解説
図のように定格電流 50 A の配線用遮断器で保護された低圧屋内幹線から VVR ケーブル太さ 8 mm^2(許容電流 42 A)で低圧屋内電路を分岐する場合、a-b間の長さの最大値 [m] は。 ただし、低圧屋内幹線に接続される負荷は、電灯負荷とする。
- イ. 3
- ロ. 5
- ハ. 8
- ニ. 制限なし ✓ 正答
解説
この問題は、幹線の過電流遮断器の定格電流に対して、分岐回路の許容電流がどれくらいの割合あるかを確認することで解けます。
手順は以下の通りです。
- 幹線の過電流遮断器の定格電流を とします。
- 分岐回路の電線の許容電流 が、 の 以上あるか計算します。
- 今回は となるため、分岐回路の長さの制限は「なし」となります。
flowchart TD
Start["Iw と Ib を比較"] --> C1{"Iw >= 0.55Ib ?"}
C1 -- Yes --> N1["長さ制限なし"]
C1 -- No --> C2{"Iw >= 0.35Ib ?"}
C2 -- Yes --> N2["3m以内"]
C2 -- No --> N3["8m以内(条件付き)"]分岐回路の過電流遮断器設置に関するルール
低圧屋内幹線から分岐して低圧屋内電路を設ける場合、原則として分岐点に過電流遮断器を設置しなければなりません。しかし、分岐回路の電線が十分に太ければ、遮断器を分岐点から離れた場所に設置してもよいという例外規定があります。
その条件は、分岐する電線の許容電流 が、幹線の過電流遮断器の定格電流 に対して以下の割合以上であることです。
・ の場合:長さの制限なし ・ の場合:分岐点から 以内に設置 ・ の場合:分岐点から 以内に設置(ただし、許容電流が幹線の 未満の場合は基本ルールとして分岐点に設置)
※ 未満であっても、電線が容易に損傷しないよう保護されているなどの条件を満たせば、設置距離に関する規定が緩和される場合がありますが、試験対策としては上記の「 基準」を確実に押さえておくことが重要です。
試験での応用パターン
この問題は、許容電流の値が変わるだけで同じ考え方で解くことができます。例えば、幹線の遮断器が であれば、分岐線の許容電流が 以上あるかどうかを確認します。
実務では、分岐させる先の負荷容量に応じて適切な太さの電線を選定しますが、試験では「この条件なら何メートルまで離して良いか」という逆引きの計算を求められることもあります。また、「幹線の定格電流 」と「分岐線の許容電流 」を比較する際に、問題文で与えられた数値を見間違えないよう注意してください。特に、許容電流が低い場合には や という数値が正解になるため、境界値となる や を正確に計算することが合格への近道です。