第二種電気工事士 / 令和6年度 下期 学科試験 / 問5
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令和6年度 下期 学科試験 問5 解説

定格電圧V[V], 定格電流I[A]の三相誘導電動機を定格状態で時間t[h]の間、連続運転したところ、消費電力量がW[kW・h]であった。この電動機の力率[%]を表す式は。

  1. イ. W/3VIt * 10^5
  2. ロ. √3VI/Wt * 10^5
  3. ハ. 3VI/W * 10^5
  4. ニ. W/√3VIt * 10^5 ✓ 正答

解説

三相誘導電動機の消費電力量の公式を書き出し、そこから力率の式を導き出すことで解答を導きます。

三相電力の式は P=3VIcosθP = \sqrt{3} V I \cos \theta [W] です。これをkW単位に直すと P=3VIcosθ1000P = \frac{\sqrt{3} V I \cos \theta}{1000} [kW] となります。 消費電力量 WW [kW・h] は電力に時間 tt [h] を掛けたものなので、W=3VIcosθ×t1000W = \frac{\sqrt{3} V I \cos \theta \times t}{1000} となります。 この式から力率 cosθ\cos \theta を求めると、cosθ=W×10003VIt\cos \theta = \frac{W \times 1000}{\sqrt{3} V I t} となります。 パーセント表示にするためにはさらに100を掛ける必要があるため、cosθ(%)=W×1053VIt\cos \theta (\%) = \frac{W \times 10^5}{\sqrt{3} V I t} となり、正解はニとなります。

flowchart TD
    A[三相電力式<br/>P = √3VIcosθ] --> B[kW化<br/>P = √3VIcosθ / 1000]
    B --> C[電力量式<br/>W = P×t]
    C --> D[cosθ を式変形]
    D --> E[cosθ(%) = W×10^5 / (√3VIt)]

三相回路の公式と単位変換の重要性 三相回路の電力計算では、必ず3\sqrt{3}という係数が出てくることを忘れないようにしてください。単相回路の電力は VIcosθVI \cos \theta ですが、三相回路では線間電圧と線電流を用いる場合に 3VIcosθ\sqrt{3} VI \cos \theta となります。

今回の問題のように、単位が [W] なのか [kW] なのか、またパーセント表示 [%] を求められているのかといった「単位の変換」は、電気工事士試験で頻出のひっかけポイントです。10001000で割る操作や、100100を掛けてパーセントに直す操作は、計算の最終段階で慎重に行うようにしましょう。

実務と試験での活用場面 この公式は、現場で実際に消費電力を測定して、その装置の効率や負荷状況を判断する際に役立ちます。試験においては、単なる公式の暗記だけでなく、今回の問題のように「式を変形させて、未知の数値を求める」という逆算のパターンにも慣れておくことが重要です。

特に動力回路の設計や選定において、電圧・電流・力率の関係を正確に把握することは、適切なブレーカーや電線の太さを決定する基礎となります。三相誘導電動機は現場で最もよく使う機器の一つですので、この式の導出プロセスは何度も手を動かして理解しておくと、他の応用問題にも対応しやすくなります。

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