第二種電気工事士 / 令和6年度 上期 学科試験 / 問6
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令和6年度 上期 学科試験 問6 解説

設問図

図のように, 電線のこう長8mの配線により, 消費電力2000Wの抵抗負荷に電力を供給した結果, 負荷の両端の電圧は100Vであった。配線における電圧降下[V]は。ただし, 電線の電気抵抗は長さ1000m当たり3.2Ωとする。

  1. イ. 1 ✓ 正答
  2. ロ. 2
  3. ハ. 3
  4. ニ. 4

解説

この問題は、以下の3ステップで解くことができます。

  1. 負荷に流れる電流 II を求める:I=P/V=2000/100=20AI = P / V = 2000 / 100 = 20 \, \mathrm{A}
  2. 電線全体の抵抗 RR を求める:単相2線式のため往復分の長さは 16m16 \, \mathrm{m}。よって R=(16/1000)×3.2=0.0512ΩR = (16 / 1000) \times 3.2 = 0.0512 \, \Omega
  3. 電圧降下 VdV_d を求める:Vd=I×R=20×0.0512=1.024VV_d = I \times R = 20 \times 0.0512 = 1.024 \, \mathrm{V} したがって、最も近い選択肢であるイの 1V1 \, \mathrm{V} が正解となります。
flowchart TD
    A["負荷条件: P=2000W, V=100V"] --> B["I = P / V = 20A"]
    B --> C["単相2線式なので往復長 = 8m×2 = 16m"]
    C --> D["R = (16/1000)×3.2 = 0.0512Ω"]
    D --> E["Vd = I×R = 20×0.0512 = 1.024V"]
    E --> F["選択肢は約1V"]

電圧降下の計算における注意点

この問題で最も間違えやすいポイントは、電線の長さを「8m」のまま計算してしまうことです。単相2線式の回路では、電流は電源から出て行き、負荷を通って戻ってくるという往復のルートを通るため、電線の長さは必ず「こう長×2」として計算しなければなりません。

電圧降下の式とその応用

電圧降下を求める計算は、電気工事士の試験において「配線設計」の基礎となる非常に重要な知識です。試験では単相2線式(今回のケース)だけでなく、三相3線式の電圧降下を求める問題も頻出します。

・単相2線式の電圧降下:Vd=2IRV_d = 2IR ・三相3線式の電圧降下:Vd=3IRV_d = \sqrt{3}IR

ここで、II は電流、RR は電線1線あたりの抵抗です。この式を覚えておくことで、より複雑な問題にも対応できるようになります。

実務とのつながり

電圧降下の計算は、実際の現場でも重要視されます。配線が長くなればなるほど電圧降下が大きくなり、負荷である機器(モーターや照明など)に届く電圧が規定値を下回ってしまうと、機器が正常に動作しなかったり、最悪の場合は故障の原因となったりします。そのため、設計段階で「どれくらいの長さの配線に対して、どの程度の太さの電線を使えば電圧降下が許容範囲内に収まるか」を計算することは、電気工事士にとって欠かせない業務の一環です。

この問題のように、抵抗値が「1000m当たり」で与えられる形式は、電線の太さと長さの関係を理解しているかを問う典型的なパターンです。電線の抵抗値は断面積に反比例し、長さに比例するという基本原則をしっかりと押さえておきましょう。

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