第二種電気工事士 / 令和8年度 上期 学科試験 / 各問題解説 / 問40
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令和8年度 上期 学科試験 問40 解説 図記号の器具の種類

別表1

⑩で示す図記号の器具の種類は。

  1. イ.引掛シーリング(丸)
  2. ロ.シーリング(天井直付)
  3. ハ.天井コンセント(引掛形)
  4. ニ.埋込器具 ✓ 正答

解説

図記号⑩が指している位置を確認すると、円の中に文字DLが表記された記号が描かれています。DLはDown Light(ダウンライト)の英略称であり、天井面を掘り込んで埋め込む形式の照明器具を表します。したがって、この器具の種類は埋込器具であり、正解はニです。

照明器具を表す配線図記号とDLの位置づけ

屋内配線図における照明器具の図記号は、基本的な円の形状に対して、どのような器具が取り付けられるかをアルファベットの記記号で特定する構造になっています。

天井に直接取り付ける一般的なシーリングライト(直付器具)にはCL(Ceiling Light)が用いられます。一方で、天井面に穴をあけて器具本体を天井内部に納めるタイプの照明器具(ダウンライト)にはDLが用いられます。JIS C 0303等の屋内配線用図記号の規程において、ダウンライトは埋込器具に分類されます。

他の選択肢にある器具との違いを整理すると次のようになります。

引掛シーリング(丸)は、角形や丸形の引掛シーリングボディを示す記号で表現され、主にシーリングライトやペンダントライトをワンタッチで接続するための電源受け側器具です。

シーリング(天井直付)は、先述のとおり円内にCLと表記されるか、直付用の照明器具記号が用いられます。

天井コンセント(引掛形)は、天井に設置するコンセント器具であり、コンセントを表す二重線などの記号に天井を示す表記が付加されます。

文字DLがついた円記号が出現した場合は、天井埋込型のダウンライト(埋込器具)であると即座に判断することがポイントです。

配線図からの特定と選択肢絞り込みのステップ

問題図面の⑩が指す矢印をたどると、玄関や廊下の天井付近に配置された円記号に行き着きます。この円の中にはDLという文字がはっきりと刻まれています。

思考の第一段階として、円の中のアルファベットを読み取ります。DLという表記からダウンライトであることを判別します。

第二段階として、選択肢の中からダウンライトに該当する名称を探します。選択肢にはダウンライトという直接の名称ではなく、施工上の構造分類である「埋込器具」という名称が使われています。ダウンライトは天井の裏側に器具の大半を埋め込む構造を持つため、施工分類としては埋込器具に該当します。

この2ステップを辿ることで、迷うことなく正解のニを選び出すことができます。

建築構造と一体化する埋込器具の施工知識と試験意図

配線図において埋込器具を明確に区別して表記することには、実際の施工現場における実務上の大きな理由があります。

直付器具や引掛シーリングの設置であれば、天井下地が存在する場所に木ネジなどで器具やローゼットを固定する作業が中心となります。しかし、ダウンライトのような埋込器具を取り付ける場合、電気工事士は天井材(ボード)を開口する作業や、天井裏の野ぶち(下地材)や断熱材を避けた配置計画を考慮しなければなりません。

また、埋込器具の周辺は天井裏の熱がこもりやすく、断熱材施工天井用の器具(S形など)を選定しなければ火災のリスクにつながる場合もあります。

試験においてDLという図記号から埋込器具を判別させる問題が出題されるのは、単に記号の暗記量を問うためだけではありません。配線図を見て「この位置には天井の開口工事が必要な器具が入る」という施工手順や現場での作業イメージを正確に把握できる能力が、電気工事士として不可欠であるためです。

参考リンク

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