平成21年度 秋期 ITパスポート試験 問46 解説 情報の伝達経路数
あるプロジェクトの関係者6人が, それぞれ1対1で情報の伝達を行う必要があるとき, 情報の伝達を行うために必要な経路の数は少なくとも幾つになるか。
- ア 6
- イ 9
- ウ 15 ✓ 正答
- エ 30
解説
必要な経路数は、組み合わせの公式である を使って求めます。今回のケースでは を代入し、 となります。
なぜこの式で計算できるのか
この問題の本質は、6人の中からペアになる2人を選ぶ組み合わせの数を求めることにあります。
情報の伝達経路とは、言い換えれば「どの二人と二人がつながっているか」という関係性の数です。1番目の人が他の5人とつながり、2番目の人が(1番目を除く)残りの4人とつながり…と順番に数えていくと、合計は になります。この計算を簡略化したものが、組み合わせの公式 です。
経路の数を数える思考プロセス
この問題を解く際は、「全員が他全員とつながる」という状況を視覚的にイメージするとスムーズです。
- 6つの点を並べる
- 1つの点から、他の5つの点へ線を引く
- 次の点からは、すでに線を引いた相手以外の点へ線を引く(重複を避ける)
このように、自分自身との経路は不要であり、AからBへの経路とBからAへの経路は同一であるというルールを考慮すると、必ず を2で割るという計算式にたどり着きます。
通信ネットワークにおける重要性
この知識は、プロジェクトマネジメントやネットワーク設計の基礎となる非常に重要な考え方です。
システム開発の現場では、メンバー数が増えるほど「誰と誰が連絡を取り合う必要があるか」というコミュニケーションコストが爆発的に増大します。これを通信経路の爆発といいます。例えば、メンバーが10人になれば 本もの経路が必要になります。
この理論を知っていると、大規模なプロジェクトで「すべての人と直接連絡を取る」のがいかに非効率であるかが理解できます。だからこそ、現実の組織ではチームを分割したり、リーダーを介して報告ルートを集約したりすることで、この「経路の数」を減らす工夫を行っているのです。この計算式は、単なる数学の問題ではなく、組織の効率性を測るための指標としても活用されています。