平成21年度 春期 ITパスポート試験 問79 解説 サーバシステムの形態
従来のサーバが個別に備える電源装置や外部インタフェースなどをサーバ間で共有 し, 高密度化, 省スペース化を実現したサーバシステムはどれか。
- ア タワー型サーバ
- イ デスクトップ型サーバ
- ウ ブレード型サーバ ✓ 正答
- エ ラックマウント型サーバ
解説
選択肢の絞り込み方
この問題は、キーワードの「共有」と「高密度化」に注目します。個々のサーバが独立して電源やファンを持つのではなく、共通の筐体に差し込んでリソースを分かち合う形態を探すことで、正解のブレード型サーバにたどり着くことができます。
ブレード型サーバの仕組み
ブレード型サーバは、薄い板状(ブレード)のサーバ本体を、エンクロージャと呼ばれる共通の箱(シャーシ)に複数枚差し込んで運用する方式です。
通常、サーバには以下のパーツが必須ですが、これらを個別に用意すると場所を取り、配線も複雑になります。 ・電源装置 ・冷却ファン ・ネットワークケーブル(LANなど) ・管理用インタフェース
ブレード型サーバでは、これらの装置を箱(シャーシ)側に集約し、差し込まれたすべてのサーバで共有します。個別のサーバからはそれらの構成要素を極力削ぎ落とすことで、驚くほど薄く、高密度にサーバを並べることが可能になっています。
他のサーバ形態との比較
問題文にある他の選択肢と比較することで、その特徴をより明確に理解できます。
・タワー型サーバ 単体で自立する形状です。PCのような見た目で、導入が容易ですが、設置面積が大きく、多数のサーバを並べるデータセンターなどの環境には向きません。
・デスクトップ型サーバ タワー型とほぼ同義で、省スペース性や高密度化といった観点からは最も遠い形態です。
・ラックマウント型サーバ 標準的なラック(棚)に積み重ねる形状です。「1U」「2U」といった単位で規格化されています。個々のサーバは電源やファンを内蔵しており、設置密度は高いですが、ブレード型と比較すると、サーバごとに電源ケーブルなどが必要になるため、配線の複雑さや共有化の面でブレード型に一歩譲ります。
現場で求められる知識の背景
ITパスポート試験でこの知識が問われるのは、単なる機器の名称暗記のためではありません。企業がサーバを調達する際、コスト(電力効率、配線管理)とスペースという物理的な制約をどう最適化するかという、システム設計の基礎的な考え方を身につけているかを確認するためです。
例えば、クラウド事業者のデータセンターのように、数千・数万台規模のサーバを効率よく管理する必要がある場合、配線を最小限に抑え、電源管理を一元化できるブレード型は非常に強力な武器となります。一方で、オフィスの一角で小規模なファイルサーバを動かすだけであれば、安価で導入が簡単なタワー型が適していることもあります。
このように、システムの規模や目的に応じて「どの形状が最も効率的か」を判断できる能力は、ITインフラを扱うエンジニアにとって不可欠な判断軸となります。