平成21年度 春期 ITパスポート試験 問83 解説 HTMLの定義
HTMLに関する記述のうち,適切なものはどれか。
- ア HTMLで記述されたテキストをブラウザに転送するためにFTPが使われる。
- イ SGMLの文法の基になった。
- ウ Webページを記述するための言語であり,タグによって文書の論理構造などを表現する。 ✓ 正答
- エ XMLの機能を縮小して開発された。
解説
HTMLは「Webページを作るための言語」であり、「タグを使って文章の構造(見出し、段落、表など)を記述する」ものだと覚えておけば、迷わず正解を選べます。
HTMLの正体は「マークアップ言語」
HTMLは HyperText Markup Language の略称です。この「Markup(マークアップ)」という言葉は、もともと出版業界で校正者が原稿に「ここは見出し」「ここは強調」といった指示書きをしていたことに由来します。
HTMLでは、コンピュータが文書の意味を理解できるように、文章をタグと呼ばれる記号で囲みます。例えば、見出しであれば <h1> から </h1> で囲むといったルールに従い、文書の論理構造を定義します。ブラウザは、このタグの内容を読み取ることで「これは大きな見出しだから大きく表示しよう」「ここは段落だから改行しよう」と判断し、画面にレイアウトして表示しているのです。
選択肢を正しく見分けるプロセス
各選択肢を検討する際、HTMLの歴史や役割を正しく理解しているかが鍵となります。
アは誤りです。Webブラウザへのページ転送にはHTTPやHTTPSというプロトコルが使われます。FTPは主にファイルをサーバにアップロードしたりダウンロードしたりするための転送プロトコルです。
イは逆です。HTMLはSGML(Standard Generalized Markup Language)という、より汎用的な言語の文法を基にして作られました。つまり、HTMLがSGMLから生まれたという関係が正解です。
ウは正しい記述です。HTMLの最も基本的な定義そのものです。
エも誤りです。XMLはHTMLの柔軟性を高めるために開発された言語です。HTMLを縮小したのではなく、むしろHTMLの限界を補うために、より厳格で拡張性の高い言語として登場しました。
Web開発におけるHTMLの立ち位置
ITパスポートでは、HTML、CSS、JavaScriptというWeb制作の3大要素の関係性を問う問題もよく出題されます。
- HTML:Webページの骨組みを作る(論理構造)
- CSS:Webページのデザインを整える(装飾)
- JavaScript:Webページに動きをつける(機能性)
これらは独立して役割が分担されています。例えば、あるWebサイトの見た目が変わっても、HTMLの構造がしっかりしていれば、検索エンジンや画面読み上げソフトは「どこが見出しで、どこが本文か」を正確に理解できます。HTMLは単に文字を表示するためのものではなく、Webという情報の海において、コンピュータが情報を正しく解釈できるようにするための「情報の地図」のような役割を果たしていると言えます。