平成22年度 秋期 ITパスポート試験 問64 解説 システムの稼働率
三つの装置 A,B,C の稼働率はそれぞれ 0.90,0.95,0.95 である。これらを組み合わせた図のシステムのうち,最も稼働率が高いものはどれか。ここで,並列に接続されている部分はどちらかの装置が稼働していればよく,直列に接続されている部分はすべての装置が稼働していなければならない。
- ア
- イ
- ウ
- エ ✓ 正答
解説
この問題は、システムの接続形態に基づき稼働率を計算し、比較することで解くことができます。直列接続は積、並列接続は で計算します。
稼働率の計算ルール
システムの稼働率を計算する際は、まず接続の種類を特定します。
- 直列接続:すべての装置が稼働していないとシステム全体が動かないため、稼働率は各装置の稼働率を掛け合わせます。
- 並列接続:少なくとも1つの装置が稼働していればシステム全体が動くため、計算は「すべてが停止する確率」を1から引くことで求めます。つまり、 のように算出します。
選択肢ごとの計算プロセス
それぞれの稼働率を計算します。装置A=0.90、B=0.95、C=0.95です。
ア:AとBの直列接続
イ:AとBとCの直列接続
ウ:Aの直列接続と、BとCの並列接続の組み合わせ BとCの並列部分は システム全体は
エ:BとCの並列接続
比較すると、エの稼働率が最も高いことが分かります。
システムの信頼性と設計の考え方
この問題は、ITシステムの「可用性(サービスを継続して提供できる能力)」を設計する際の基礎知識を問うています。実際の現場では、故障が許されないサーバーやネットワーク機器において、同じ機能を果たす機器を複数用意する「冗長化」が行われます。
直列に装置を増やすと、どれか一つが故障しただけで全体が停止するため、稼働率は必ず下がります。一方、並列に装置を増やす(冗長化する)ことで、片方が故障してももう片方が動く状態を作り出し、システム全体の稼働率を高めることができます。
試験では「直列は掛け算で減る」「並列は余裕ができる」という性質を理解しているかが重要です。複雑な回路図が出てきても、小さなブロックごとに分解して計算していくことで、確実に正解を導き出すことができます。