平成22年度 春期 ITパスポート試験 問57 解説 平均故障間隔(MTBF)
図に示すあるシステムの運転状況において, 区間 A における平均故障間隔 (MTBF) は何時間か。
- 20
- 110
- 200 ✓ 正答
- 220
解説
MTBFを求めるには、システムの「稼働時間の合計」を「故障回数」で割るという計算手順を踏みます。提示された図の区間Aにおいては、稼働時間が300時間、200時間、100時間の3回発生しており、合計は600時間です。故障回数はこの間に3回発生しているため、時間となります。
MTBF(平均故障間隔)という指標
MTBFはMean Time Between Failuresの略で、日本語では平均故障間隔と呼ばれます。これは、システムが稼働してから次に故障するまでの時間の平均値を示す指標です。この数値が大きければ大きいほど、システムは故障しにくく信頼性が高いといえます。
システム運用においては、修理に要する時間(MTTR:平均修理時間)と区別することが重要です。MTBFはあくまで「動いている時間の平均」に注目しており、故障して止まっている時間は計算の対象外(稼働時間の合計には含めない)であることを押さえておきましょう。
データの読み取りと計算の手順
問題図から情報を整理する際は、以下の2ステップを意識してください。
- 稼働時間の総和を出す:図の中に「稼働中」と書かれた枠の数字をすべて足し合わせます。ここでは となります。
- 故障回数を数える:稼働と稼働の間に発生している「故障修理中」の回数、あるいは稼働の塊の数を数えます。今回は稼働が3回あるため、故障回数も3回と判断します。
計算式 に当てはめることで、誤りなく正解を導き出すことができます。
実務における信頼性の考え方
この問題は、稼働率や信頼性の設計といったシステムエンジニアリングの基礎を問うものです。実際のシステム運用現場では、サーバーやネットワーク機器を選定する際に、メーカーが公表するMTBFの値を参考にすることがよくあります。
例えば、カタログスペックにMTBFが非常に高い数値で書かれていれば、その機器は長時間連続稼働しても故障しにくいという根拠になります。ITパスポート試験でこの計算が出題される意図は、単に算数ができるかを確認するためではなく、システムの安定性を数値で評価する指標があることを理解し、運用設計の基礎知識を身につけてもらうことにあります。