ITパスポート試験 / 平成22年度 春期 ITパスポート試験 / 問86
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平成22年度 春期 ITパスポート試験 問86 解説 サーバの仮想化技術

サーバの仮想化技術に関する記述として,適切なものはどれか。

  1. ア 1台のコンピュータ上で複数の仮想的なサーバを動作させるための技術 ✓ 正答
  2. イ 公衆回線を経由してサーバにアクセスする際に,公衆回線を仮想的に専用回線で あるかのように利用するための技術
  3. ウ コンピュータグラフィックスや音響技術を駆使して,仮想的に実感をもつ空間 を作り出す機能をサーバにもたせるための技術
  4. エ サーバにおいて,ハードディスクを仮想的に主記憶装置の代わりとして利用する ための技術

解説

仮想化技術という用語が指す範囲を絞り込むことが正解への近道です。ITパスポート試験において「仮想化」という言葉は、本来の物理的な構成を隠蔽し、ソフトウェアの力で別の役割を果たすものに置き換える技術全般を指します。今回の選択肢は、仮想化という言葉が使われる異なる技術領域を並べているため、それぞれの技術が「何を」「どうする」ものなのかを特定して比較しましょう。

サーバ仮想化の正体

サーバの仮想化とは、物理的なコンピュータ資源(CPU、メモリ、ディスクなど)を、ハイパーバイザと呼ばれるソフトウェアで論理的に分割し、1台のハードウェアの上で複数のOS(ゲストOS)を並行して動かす技術です。

これにより、物理サーバが1台しかなくても、その中でウェブサーバとデータベースサーバを別々に立ち上げるといった運用が可能になります。ITインフラの現場では、物理的な台数を減らして電気代や設置スペースを節約したり、サーバの追加をソフトウェア上の操作だけで素早く完了させたりするために必須の技術となっています。

紛らわしい選択肢を読み解く

他の選択肢が指している技術についても理解しておくことが、本試験の学習として重要です。

・選択肢イ:これはVPN(Virtual Private Network)の説明です。公衆回線を利用しつつ、暗号化技術などを用いて自分たち専用の安全な通信経路を仮想的に確保する技術です。 ・選択肢ウ:これはVR(Virtual Reality:仮想現実)の説明です。サーバの機能とは直接関係がなく、CG技術などで没入感のある体験を作る技術を指します。 ・選択肢エ:これは仮想メモリの説明です。主記憶装置(メモリ)の容量が足りない場合に、ハードディスクの一部をメモリであるかのように見せかけて動作させる仕組みです。

試験では「仮想〇〇」という言葉が多用されますが、文脈が「インフラ統合の話か」「通信の話か」「メモリ管理の話か」という点に着目すれば、迷うことなく正解を選べます。

仮想化技術がビジネスにもたらす価値

実際の現場では、この知識はコスト削減や可用性向上の判断基準として活用されます。例えば、古い物理サーバが故障した際、物理サーバの買い替えを待つことなく、そのサーバで動いていた仮想環境を別の新しい物理サーバへ簡単に移動させることができます。

このように、ハードウェアとソフトウェアの依存関係を切り離すことは、企業のシステム運用の柔軟性を高めることにつながります。ITパスポートで問われるのは、単なる定義の暗記にとどまらず、これらの技術が「ハードウェアの制限から解放する手段である」という本質的な理解です。

参考リンク

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