ITパスポート試験 / 平成24年度 秋期 ITパスポート試験 / 問50
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平成24年度 秋期 ITパスポート試験 問50 解説 ソフトウェア保守に関する説明

ソフトウェア保守に関する説明のうち、適切なものはどれか。

  1. ア 開発中の仕様変更によるプログラムの改修は、ソフトウェア保守である。
  2. イ 外部環境の変化に対応するためにプログラムを改修することは、ソフトウェア保守ではない。
  3. ウ 緊急の本来障害対応で改修したプログラムの内容に合わせて設計ドキュメントを修正することは、ソフトウェア保守である。
  4. エ 本番稼働中に発見されたプログラムの不良の改修は、ソフトウェア保守ではない。 ✓ 正答

解説

ソフトウェア保守とは、システムが本番稼働を開始した後に、継続的にその価値を維持・向上させるための活動すべてを指します。本問を解く鍵は、開発フェーズと運用保守フェーズの線引き、および「保守」に含まれる作業内容の定義を正確に把握しているかという点にあります。

ソフトウェア保守の定義と分類

ソフトウェア保守とは、システムがリリースされた後の修正、機能追加、最適化などの活動を指します。主な目的は、システムの信頼性を高めること、環境変化に追従すること、そして利用者の要望に応えることです。具体的には以下の4つに分類されます。

  1. 是正保守:本番稼働中に見つかった不具合(バグ)の修正。
  2. 適応保守:OSのアップデートや法改正など、外部環境の変化に伴う修正。
  3. 完全化保守:ユーザーの要望による機能改善や使い勝手の向上。
  4. 予防保守:将来の障害を防ぐためのソースコードのクリーンアップやパフォーマンス改善。

選択肢の判断プロセス

各選択肢を上記の分類に照らして吟味します。

選択肢ア:開発中の仕様変更は「開発フェーズ」の作業であり、保守ではありません。保守はあくまで本番稼働後のフェーズを指します。

選択肢イ:外部環境の変化(OSの刷新や法制度の変更など)への対応は「適応保守」と呼ばれ、重要な保守作業の一つです。したがって、「保守ではない」とする記述は誤りです。

選択肢ウ:設計ドキュメントの修正は、保守作業に伴う付随的なタスクです。プログラムだけを直して設計書を放置すると、将来の保守性が著しく低下します。ドキュメントの整合性を保つことも立派な保守活動に含まれます。

選択肢エ:これが誤りの選択肢です。本番稼働中に発見された不具合の修正は、是正保守そのものです。したがって「保守ではない」という説明は誤りであり、本問の正解となります。

なぜこの知識が重要なのか

ITの現場において、システムは作って終わりではありません。むしろ、リリースしてからが本番とも言われます。実際、ソフトウェアのライフサイクルコストのうち、開発費よりも保守・運用費の方が高額になるケースが大半です。

この問題の意図は、単に用語の暗記を求めるだけでなく、システム開発の全体像を俯瞰できているかを問うことにあります。保守を「ただのバグ取り」と狭く解釈せず、「システムの寿命を延ばし、変化に対応し続けるための広範な活動」として理解しておくことで、今後の実務や高度な資格試験においても、より深い文脈でシステム開発を捉えることができるようになります。

参考リンク

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