平成25年度 秋期 ITパスポート試験 問29 解説 サービスデスクの役割
サービスデスクに関する説明として, 適切なものはどれか。
- ア サービスデスクは自動応答する仕組みでなければならない。
- イ 自社内に設置するものであり, 当該業務をアウトソースすることはない。
- ウ システムの操作方法などの問合せを電子メールや電話で受け付ける。 ✓ 正答
- エ 受注などの電話を受けるインバウンドと, セールスなどの電話をかけるアウトバウンドに分類できる。
解説
サービスデスクとは「利用者からの問い合わせを一元的に受け付ける窓口」のことです。選択肢のうち、この定義に合致しているものを選べば正解できます。
サービスデスクの役割
サービスデスクは、ITサービスの利用者(ユーザー)とIT部門との橋渡しをする窓口です。主な役割は、システムの操作方法に関する質問への回答、トラブルが発生した際の障害報告の受付、パスワードリセットの依頼対応などが挙げられます。重要なのは「一元的な窓口」である点です。利用者にとって「どこに連絡すれば解決してくれるのか」が明確になるため、迅速な対応が可能になります。
選択肢の検討プロセス
- ア:自動応答は手段の一つですが、必ずしもそれだけで完結する必要はありません。有人対応が必要な複雑な問題も多いため、「自動応答でなければならない」という限定的な表現は誤りです。
- イ:サービスデスクは、専門の業者に業務委託(アウトソーシング)することも非常に一般的です。自社内に設置することに限定されるわけではありません。
- ウ:これがサービスデスクの基本的な活動です。メールや電話、Webサイトの入力フォームなど、様々なチャネルを通じてユーザーの困りごとを受け付けます。
- エ:インバウンド(受電)とアウトバウンド(架電)という分類は、主にコールセンターやコンタクトセンターで使われる考え方です。サービスデスクと混同しやすい言葉ですが、ITパスポートではこれらを明確に区別して理解しておく必要があります。
実務における位置付け
この知識は、ITIL(IT Infrastructure Library)というITサービスマネジメントのベストプラクティスに基づいています。システムを導入した企業では、必ずといっていいほど「ユーザーからの問い合わせを誰がどう管理するか」という問題に直面します。
もしサービスデスクが適切に機能していないと、ユーザーは開発者や管理者に直接電話をかけてしまい、本来の業務が中断されるといった非効率が発生します。サービスデスクを設けることで、定型的な問い合わせはマニュアルで解決し、専門的な調査が必要な場合だけ開発チームにエスカレーションするという、組織的な業務分担が可能になります。試験では単なる用語の暗記ではなく、なぜその窓口が必要なのかという「業務効率化」の観点を持つと、より深く理解できます。