平成25年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問48 解説 ファンクションポイント法
ファンクションポイント法の説明はどれか。
- ア 外部入力や外部出力などの機能の数と難易度を基に開発規模を見積もる。 ✓ 正答
- イ 過去の類似プロジェクトの実績を基に開発規模を見積もる。
- ウ ソフトウェアのソースコードの行数を基に工数を見積もる。
- エ プロジェクトの作業を最も詳細な作業に分割してそれぞれの工数を見積もり,集計することによって全体の工数を見積もる。
解説
ファンクションポイント法は「機能の数」と「難易度」に着目して規模を見積もる手法です。選択肢アのように、システムが持つ機能単位でカウントを行うものを選べば正解となります。
ファンクションポイント法の特徴
ファンクションポイント法(FP法)は、ユーザーから見た機能の複雑さや量に基づいてソフトウェアの規模を定量化する手法です。具体的には、外部入力(画面からのデータ入力など)、外部出力(帳票の印刷など)、内部論理ファイル(データベースのテーブルなど)といった機能を数え上げ、それぞれに難易度を掛け合わせて合計点を出します。
この手法の最大の利点は、プログラム言語や開発環境に依存せず、要件定義の段階といった開発の早い時期から見積もりが可能であるという点です。
ほかの選択肢の見極め方
選択肢イは「類推見積法」の説明です。過去の類似プロジェクトのデータと比較して見積もるため、経験的な判断に左右されやすいという特徴があります。
選択肢ウは「行数見積法(LOC法)」です。ソースコードの行数(Lines Of Code)を基準にします。しかし、同じ機能でもプログラミング言語によって行数が大幅に異なるため、開発言語が決定するまで正確な見積もりが難しいという難点があります。
選択肢エは「ボトムアップ見積法」または「WBSを用いた積上げ見積法」です。プロジェクト全体を細かな作業単位(WBS)まで分解し、それぞれの工数を合計します。非常に正確ですが、詳細な計画ができていない初期段階では実行できません。
実務における見積もりの考え方
見積もりの手法にはそれぞれ得意とするタイミングや対象があります。ファンクションポイント法は要件定義の段階で、顧客との合意形成を図る際によく利用されます。一方、実際の開発現場では、これら単独で判断するのではなく、複数の手法を組み合わせて精度を高めるのが一般的です。
ITパスポート試験では、それぞれの見積もり手法が「何を基準にしているのか」「どの段階で使うものなのか」を整理して覚えることが重要です。機能に着目するならファンクションポイント、作業分解をするならボトムアップとキーワードを紐付けておきましょう。