平成26年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問5 解説 消費者保護法
訪問販売や通信販売などのトラブルが生じやすい取引において,消費者を保護す るために,事業者が守るべきルールを定めた法律はどれか。
- PL法
- 独占禁止法
- 特定商取引法 ✓ 正答
- 不正競争防止法
解説
問題の判断基準
キーワードは「訪問販売」「通信販売」「トラブルが生じやすい取引」「消費者保護」です。これらがセットで登場した場合は、特定商取引法(特商法)を選びます。クーリング・オフ制度や、返品ルール、誇大広告の禁止など、私たちがネットショッピングや勧誘を受けた際に守られる権利はすべてこの法律に基づいています。
特定商取引法とは
特定商取引法は、消費者との間でトラブルが発生しやすい特定の取引形態を対象に、事業者が守るべきルールを定めた法律です。対象となる取引は以下の7つです。
・訪問販売 ・通信販売(ネット通販含む) ・電話勧誘販売 ・連鎖販売取引(マルチ商法など) ・特定継続的役務提供(エステ、学習塾など) ・業務提供誘引販売取引(副業ビジネスなど) ・訪問購入(買い取り業者)
この法律の大きな特徴は、たとえ契約をしてしまった後でも、一定期間内であれば無条件で契約を解除できる「クーリング・オフ」制度を設けている点です(通信販売にはクーリング・オフ制度はありませんが、返品ルールの表示義務があるなど別の保護規定があります)。
なぜITパスポートでこの法律を知る必要があるのか
ITパスポート試験においてこの知識が必要な理由は、現代のビジネスがITに深く依存しているからです。特にECサイト(電子商取引)を運営したり、オンラインでサービスを提供したりする立場の人は、この法律を無視できません。
例えば、Webサイト上で商品を販売する際、返品の可否や送料の負担、支払い時期などを明確に表示する「通信販売の広告の表示義務」は特商法で定められています。IT技術者は、システムを構築する際に、法律で定められた項目をフォームや画面構成に適切に盛り込む責任があります。法律を知ることは、トラブルを未然に防ぎ、企業の信頼性を守るためのエンジニアとしての必須スキルといえます。
その他の選択肢について
・PL法(製造物責任法):製品の欠陥によって消費者が損害を被った場合に、製造業者の損害賠償責任を定めた法律です。 ・独占禁止法:公正で自由な競争を促進し、市場の独占や不当な取引制限を防ぐための法律です。 ・不正競争防止法:企業間の不正な競争行為(営業秘密の持ち出しや、有名ブランドの模倣品販売など)を規制する法律です。