平成26年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問46 解説 責任分担マトリクス
プロジェクトチームのメンバの役割や責任を定義するものとして,最も適切なものはどれか。
- ア
- イ
- ウ ✓ 正答
- エ
解説
プロジェクトチームのメンバの役割や責任を定義する問題では、マトリクス(表)形式でタスクと担当者の関係を示している選択肢を探します。この問題の場合、タスクと担当者が交差するセルに責任範囲(R, A, C, Iなど)が記載されているものが正解です。
RACIチャートとは
選択肢ウは、プロジェクトマネジメントの現場でよく使われるRACIチャート(責任分担マトリクス)の例です。RACIとは、以下の4つの頭文字をとったものです。
- R(Responsible):実行責任者。実際にそのタスクを担当し、作業を行う人。
- A(Accountable):説明責任者。タスクが完了したかどうかの最終的な権限を持ち、説明を行う人。
- C(Consulted):相談先。作業を行うにあたってアドバイスや意見を求められる専門家など。
- I(Informed):報告先。タスクの進捗や結果について報告を受ける人。
このように役割を分類することで、「誰が作業をして、誰が最終決定権を持つのか」「誰に相談すればよいのか」といった曖昧さを解消し、プロジェクトをスムーズに進めることができます。
なぜこれが重要なのか
プロジェクトでは複数のメンバが協力して動くため、責任の所在が不明確だと「あの作業は誰がやるべきだったのか」「最終的な判断は誰が下すのか」といったトラブルが発生しやすくなります。RACIチャートを使って役割を可視化しておくことは、責任の押し付け合いを防ぎ、メンバ全員が迷いなく動くための重要なマネジメント手法です。
例えば、システム開発現場では、要件定義書の内容について「誰が作成し(R)、誰が承認して(A)、誰と調整し(C)、誰に完了を通知する(I)のか」をこのマトリクスで定義します。これにより、会議の招集漏れや承認プロセスの遅延といったリスクを未然に防ぐことができるのです。
ITパスポート試験では、このような具体的な管理ツールや手法が「どのような目的で使われるのか」という点を理解しておくことが合格への近道です。