ITパスポート試験 / 平成26年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 / 問52
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平成26年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問52 解説 IPv4からIPv6への移行

IPv4をIPv6に置き換える効果として,適切なものはどれか。

  1. ア インターネットから直接アクセス可能なIPアドレスが他と重複しても,問題が 生じなくなる。
  2. イ インターネットから直接アクセス可能なIPアドレスの不足が,解消される。 ✓ 正答
  3. ウ インターネットへの接続に光ファイバが利用できるようになる。
  4. エ インターネットを利用するときの通信速度が速くなる。

解説

IPアドレスの枯渇とIPv6による解決

この問題は、IPアドレスの仕組みにおける「数」の問題に着目することがポイントです。IPv4とIPv6の違いを考える際、最も重要なキーワードはアドレスのビット数です。

IPv4は32ビットで管理されますが、IPv6は128ビットで管理されます。この数字の違いがアドレスの総数に直結しており、IPv4では限界を迎えていたアドレス不足の問題を、IPv6が解消するという関係性を理解していれば正解を導き出せます。

IPv4とIPv6の構造の違い

IPアドレスはインターネット上の住所のようなものです。世界中のコンピュータが通信を行うためには、それぞれが重複しない固有のアドレスを持つ必要があります。

IPv4は32ビットで構成されているため、理論上の最大数は 2の32乗、すなわち約43億個です。インターネットが普及し始めた当初はこれで十分と考えられていましたが、スマートフォン、IoT機器など、ネットワークに接続される端末が爆発的に増加したことで、この43億個という枠では足りなくなりました。

一方、IPv6は128ビットという非常に長い桁数を使います。2の128乗という数字は、約340澗(かん)個という、天文学的で事実上無限に近い数です。これにより、世界中のあらゆる機器に固有のアドレスを割り当てても枯渇しない環境が整いました。

なぜ他の選択肢は誤りなのか

試験対策として、誤りの選択肢が何を指しているかを整理しておくと応用力がつきます。

アの「IPアドレスが重複しても問題が生じない」という記述は誤りです。IPアドレスは通信の宛先を特定するためのIDであるため、重複が発生すると宛先が特定できず、正常な通信は行えません。

ウの「光ファイバの利用」は伝送媒体の問題であり、アドレスの仕組みとは直接関係ありません。IPv4でもIPv6でも、光ファイバ通信は可能です。

エの「通信速度が速くなる」という点も誤解しやすいポイントです。IPv6の導入により、通信経路の最適化やネットワーク構成の刷新によって結果的に速度が上がることがありますが、IPv6そのものの定義が「通信速度を高速化する規格」というわけではありません。

この問題は、インターネット基盤を支える根本的な技術であるIPアドレスについて、その役割と制約を正しく理解しているかを問う良問です。ネットワーク設計やシステム構築の基礎教養として、現在では必須の知識となっています。

参考リンク

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