平成26年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問73 解説 減法混色
プリンタなどの印刷において表示される色について,シアンとマゼンタとイエロ ーを減法混色によって混ぜ合わせると,理論上は何色になるか。
- ア 青
- イ 赤
- ウ 黒 ✓ 正答
- エ 緑
解説
色の三原色と混色のルールを理解する
この問題は、色の混色方式の違いを理解しているかを問うています。印刷における色表現の原則として、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)を重ね合わせると、光が吸収され、理論上は黒色になるというルールを覚えていれば一瞬で解ける問題です。
減法混色(CMY)の仕組み
私たちが普段目にするディスプレイ(テレビやスマホなど)と、紙に印刷されたインクの色では、発色の仕組みが異なります。
ディスプレイなどの光そのものを発する装置では、光の三原色である赤(R)、緑(G)、青(B)を混ぜ合わせる加法混色を用います。これらをすべて混ぜると白に近づきます。
対して、インクや絵の具のように光を反射する物質を用いた色表現が減法混色です。混ぜれば混ぜるほど光を吸収し、暗い色(黒)に近づいていくため、この名前がついています。印刷で用いられるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)はこの減法混色の代表的な色です。
なぜ印刷には黒インク(K)が必要なのか
理論上はシアン、マゼンタ、イエローをすべて混ぜれば黒になります。しかし、実際のインクは完全な純度ではないため、これらを混ぜても完全な黒にはならず、にごった茶色のような色になってしまいます。
また、文章などで多用する「黒」を3色のインクで毎回出力すると、インクの消費が激しく、紙も水分を吸ってふやけてしまいます。そのため、実際の印刷機ではシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に加えて、黒(Key plateのK)のインクを個別に用意して使用します。これが一般的なフルカラー印刷の仕組みであるCMYKです。
ITパスポート試験において、この知識は単に試験問題を解くためだけでなく、文書作成ソフトでカラー設定を行う際や、デザインの基礎知識として役立ちます。ディスプレイ表示(RGB)と印刷(CMYK)の変換による色のくすみなどのトラブルは、実務でもしばしば発生する問題です。この違いを知っておくことで、デジタルとアナログの橋渡しを正しく理解できるようになります。