平成26年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問79 解説 DHCPの役割
DHCPサーバを導入したLANに, DHCPから自動的に情報を取得するように設定したPCを接続するとき, PCに設定される情報として適切なものはどれか。
- ア IPアドレス ✓ 正答
- イ 最新のウイルス定義ファイル
- ウ スパムメールのアドレスリスト
- エ プロバイダから割り当てられたメールアドレス
解説
選択のポイント:DHCPの役割を思い出す
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)の役割は「ネットワークへの参加に必要な情報を自動で割り当てること」です。選択肢の中で、ネットワークに接続する際にPCへ自動設定する必要がある通信情報は「IPアドレス」だけですので、これを選べば正解となります。
DHCPは何をしているのか
DHCPは、ネットワークに新しく接続してきたPCやスマートフォンに対して、通信に必要な設定を自動的に配布する仕組みです。人間が手動でIPアドレスを一つずつ入力する手間を省き、かつ重複のないように管理するために利用されます。
具体的にDHCPサーバがPCに通知する主な情報は以下の通りです。
- IPアドレス:そのネットワーク内でのPCの住所
- サブネットマスク:ネットワークの範囲を識別するための情報
- デフォルトゲートウェイ:ネットワークの外(インターネットなど)へ出るための出口となるルータのIPアドレス
- DNSサーバのIPアドレス:ドメイン名をIPアドレスに変換するためのサーバ情報
もしDHCPがない場合、社内の数百台あるPCすべてに対して、ネットワーク管理者が一台ずつ手作業でこれらの数値を入力しなければなりません。DHCPは、この作業を自動化することでネットワーク管理の効率化とミス防止を担っています。
知識が役立つ現場の場面
この知識は、社内LANや家庭内のWi-Fi構築といった日常的なネットワーク設定の基本となります。
例えば、新しいルータを設置した際、スマホをWi-Fiに接続するだけでインターネットが見られるのは、ルータに内蔵されたDHCPサーバが自動的にスマホへIPアドレスを割り当ててくれているからです。もしインターネットに繋がらないというトラブルに遭遇した際、「IPアドレスが正しく取得できているか(自動割当がうまくいっているか)」を確認する手順を知っていれば、切り分けの第一歩として非常に強力です。
選択肢の誤りについて
他の選択肢である「ウイルス定義ファイル」や「スパムメールリスト」はセキュリティソフトやメールサーバが扱うデータであり、ネットワーク接続の土台となるIPアドレスの割当とは別のレイヤー(階層)の話です。また「プロバイダから割り当てられたメールアドレス」は、メールサービスの設定であり、ネットワーク接続の仕組みであるDHCPとは無関係です。