平成28年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問56 解説 記憶媒体の記録容量
次の記憶媒体のうち,記録容量が最も大きいものはどれか。ここで,記憶媒体の直径は12cmとする。
- BD-R ✓ 正答
- CD-R
- DVD-R
- DVD-RAM
解説
問題の解き方
この問題は、直径12cmの光ディスクであるCD-R、DVD-R、DVD-RAM、BD-Rそれぞれの記録容量を知っていれば簡単に解けます。選択肢の中で最も記録容量が大きいのはBD-Rです。具体的な容量は以下の通りです。
- CD-R: 約700MB(メガバイト)
- DVD-R / DVD-RAM: 約4.7GB(ギガバイト) ※片面1層の場合
- BD-R: 約25GB(ギガバイト) ※片面1層の場合
これらの数値を比較すると、BD-Rが最も大容量であることがわかります。
光ディスクの種類と記録容量
光ディスクは、レーザー光を使ってデータを記録したり読み出したりする記憶媒体の総称です。CD、DVD、Blu-ray Disc(BD)と進化するにつれて、より短い波長のレーザーを使用することで記録密度が高まり、大容量化が実現されてきました。直径が同じ12cmでも、その技術の進化によって記録できるデータ量は大きく異なります。CD-R(Compact Disc Recordable)
CD-Rは、1980年代に音楽用として普及したCDを元に、データを一度だけ書き込み可能なようにした光ディスクです。主に赤色のレーザー光(波長約780nm)を使用します。記録できるデータ容量は**約700MB(メガバイト)**が一般的で、音楽CDなら約80分、PCデータなら比較的少量なファイルやアプリケーションの配布などに利用されました。DVD-R/RAM(Digital Versatile Disc)
DVDは、CDの後継として開発され、より大容量のデータを扱えるように設計されました。DVD-Rは一度だけ書き込み可能なタイプ、DVD-RAMは何度でも書き換えが可能なタイプです。CDと同じく赤色レーザーを使用しますが、より波長の短い(約650nm)レーザーと、記録ピットを小さく、トラックピッチを狭くする技術によって記録密度を高めています。 片面1層の場合、記録容量は**約4.7GB(ギガバイト)**です。これはCD-Rの約6倍以上にあたり、映画などの長時間の映像や、PCのソフトウェア、大量のデータバックアップなどに広く利用されました。BD-R(Blu-ray Disc Recordable)
BD(Blu-ray Disc)は、DVDのさらに後継として開発された次世代光ディスクです。ハイビジョン映像の大容量データを記録するために設計されました。最大の特徴は、青紫色レーザー(波長約405nm)を使用している点です。この青紫色レーザーは、赤色レーザーよりもさらに波長が短いため、より微細な記録ピットを作成でき、大幅な大容量化を実現しました。 片面1層の場合、記録容量は**約25GB(ギガバイト)**です。これはDVDの約5倍以上、CDの約35倍以上にあたります。ハイビジョン映画の録画・再生、PlayStation 3/4/5などのゲームソフト、大容量のデータアーカイブなどに活用されています。片面2層のBD-R DL(Dual Layer)では約50GBの容量を持つものもあります。記録容量の進化と利用場面
光ディスクの記録容量の進化は、私たちがデジタルデータをどのように扱うかという点に大きな影響を与えてきました。CDの時代は主に音楽や小規模なデータを、DVDの時代には標準画質の映像コンテンツやPCのシステムバックアップが主流になりました。そしてBDの時代には、ハイビジョンや4Kといった高精細な映像コンテンツの記録・再生が可能になり、より高品質なデジタル体験が一般的になりました。ITパスポート試験においてこの種の知識が問われるのは、情報技術を扱う上で、データの量とそのデータを保存するための適切な媒体を選択する能力が重要だからです。利用したいデータの種類(文書、写真、音楽、動画など)や容量に応じて、最適な記憶媒体(光ディスクだけでなく、USBメモリ、SDカード、HDD、SSD、クラウドストレージなど)を選び、コストや利便性を考慮する判断力が求められます。記憶媒体の特性を理解することは、システム設計やデータ管理の基礎となるITリテラシーの重要な要素と言えるでしょう。