平成28年度 春期 ITパスポート試験 問7 解説 情報リテラシ
情報リテラシに該当するものはどれか。
- ア PCの新製品情報,各機種の性能を知っていること
- イ 技術革新が社会に及ぼす影響を洞察できること
- ウ 業務に必要なデータを検索し,目的に合わせて活用できること ✓ 正答
- エ 高度なプログラム言語を使ってソフトウェアを開発できること
解説
情報リテラシの正体を見抜く
この問題は、情報リテラシという言葉の定義を正しく理解しているかを問うものです。正解を選ぶための判断根拠は、情報リテラシとは「情報を道具として使いこなす能力」であるという点にあります。
選択肢を検討する際、以下の視点を持つと迷わなくなります。 ・単なる知識の保持ではないか(アは知識) ・抽象的な分析や予測ではないか(イは洞察) ・高度な専門スキルそのものではないか(エはスキル) ・実務において、情報を探し出し、役立つ形に変換できているか(ウが該当)
情報リテラシとは何か
情報リテラシ(Information Literacy)とは、単にコンピュータを操作できることや、最新機器を知っていることではありません。広義には、自分が必要とする情報を的確に探し出し、その情報の信頼性を評価し、最終的に自分の目的や業務を達成するために使いこなす総合的な能力を指します。
今回の選択肢ウにある「業務に必要なデータを検索し、目的に合わせて活用できること」は、まさにこの定義の核心です。現代のビジネス環境では、膨大なデータの中から必要な情報を素早く見つけ出し、意思決定や資料作成に活かすことが、あらゆる職種において求められる基礎能力となっています。
なぜこの知識が試験で問われるのか
ITパスポート試験においてこの概念が問われる理由は、ITを「手段」として捉えるためです。
選択肢アのように、最新機種を知っていることは趣味の範囲であり、業務遂行能力と直結しません。また、選択肢エのように、開発スキルを持つことはITエンジニアの一部には必要ですが、社会人全員に求められるスキルではありません。
一方で、情報リテラシは、企画職、営業職、事務職など、どのような立場であっても不可欠です。例えば、インターネットで競合他社の情報を調べ、それをまとめて上司に提案する、あるいは、社内のデータベースから必要な顧客情報を抽出し、売上の傾向を分析するといった業務は、すべて情報リテラシに基づいています。
この試験が目指すのは、ITを単に技術的なものとして見るのではなく、情報を扱い、ビジネスの価値を生み出すための「共通言語」として理解することです。情報リテラシは、その土台となる最も基本的な能力として位置づけられています。