平成28年度 春期 ITパスポート試験 問78 解説 デフォルトゲートウェイ
ハブとルータを使用してPC1~4が相互に通信できるように構成したTCP/IPネットワークがある。ルータの各ポートに設定したIPアドレスが図のとおりであるとき,PC1に設定するデフォルトゲートウェイのIPアドレスとして,適切なものはどれか。
- 192.168.1.1 ✓ 正答
- 192.168.2.1
- 192.168.5.1
- 192.168.5.2
解説
デフォルトゲートウェイを選択する際のポイントは、PCが属しているネットワークの境界(出口)にあるルータのインターフェースアドレスを探すことです。今回のケースでは、PC1はLAN1に接続されています。このLAN1と直結しているルータのポート番号、つまり192.168.1.1が、PC1から見た玄関口となります。
デフォルトゲートウェイとは何か
デフォルトゲートウェイとは、ネットワーク上の端末(PCやスマートフォンなど)が、自分自身が属しているネットワーク以外の場所と通信しようとするときに、通信データを最初に送り込む中継地点のことです。
通常、ネットワーク内での通信はスイッチングハブなどを介して直接行われますが、インターネット上のWebサイトにアクセスしたり、別のネットワークにあるサーバーと通信したりする場合には、ルータを経由する必要があります。このとき、どのルータにデータを投げればよいかを端末に指示するのがデフォルトゲートウェイの設定です。
ネットワーク図の読み解き方
今回の問題で注目すべきは、ルータが持つ複数のポートと、それぞれのネットワークの境界線です。
- PC1はハブを介してルータのポートに接続されています。このポートに割り当てられたIPアドレスが192.168.1.1です。
- ルータを挟んで反対側には別のネットワーク(LAN2)があり、そこには192.168.2.1というアドレスが割り当てられています。
- もしPC1がPC3(LAN2)へデータを送る場合、PC1はまず自分のネットワークの出口である192.168.1.1に対してデータを送ります。その後、ルータがその宛先を見て、適切にLAN2へと中継してくれます。
つまり、デフォルトゲートウェイとは自分のLAN内で最も身近なルータの入り口を指すため、他のネットワークのアドレス(192.168.2.1や192.168.5.x系)を選んではいけません。
この知識が役立つ場面
この知識は、社内ネットワークや家庭のWi-Fi環境でPCのIPアドレスを設定・確認する際に必須となります。例えば、社内のネットワークトラブルで「インターネットにはつながるが、社内の特定のサーバーにアクセスできない」といった現象が起きた際、デフォルトゲートウェイの設定が正しいかを確認することが最初の切り分け作業になります。
また、クラウド環境(AWSやAzureなど)で仮想ネットワークを構築する際も、サブネットごとにゲートウェイの役割を理解しておく必要があります。この問題を通じて、ネットワークを「セグメント(区画)」として捉え、その境界線にあるルータを「門番」として考える視点を養うことが重要です。