平成29年度 秋期 ITパスポート試験 公開問題 問73 解説 バックアップ時間
月曜日から金曜日までの業務で,ハードディスクに格納された複数のファイルを使用する。ハードディスクの障害に対応するために,毎日の業務終了後,別のハードディスクにバックアップを取得する。バックアップ取得の条件を次のとおりとした場合,月曜日から金曜日までのバックアップ取得に要する時間の合計は何分か。 〔バックアップ取得の条件〕 (1) 業務に使用するファイルは6,000個であり,ファイル1個のサイズは3Mバイトである。 (2) 1日の業務で更新されるファイルは1,000個であり,更新によってファイルのサイズは変化しない。 (3) ファイルを別のハードディスクに複写する速度は10Mバイト/秒であり,バックアップ作業はファイル1個ずつ,中断することなく連続して行う。 (4) 月曜日から木曜日までは,その日に更新されたファイルだけのバックアップを取得する。金曜日にはファイルの更新の有無にかかわらず,全てのファイルのバックアップを取得する。
- ア 25
- イ 35
- ウ 50 ✓ 正答
- エ 150
解説
この問題は、1ファイルあたりのバックアップ時間と、各曜日ごとのバックアップ対象個数を整理することで解くことができます。
計算の手順は以下の通りです。
1ファイルあたりのバックアップ時間を求める ファイルサイズが3Mバイト、複写速度が10Mバイト/秒なので、3M / 10M = 0.3秒 となります。
月曜日から木曜日までのバックアップ時間を求める 毎日1,000個のファイルをバックアップします。 1日あたり: 1,000個 × 0.3秒 = 300秒(5分) 月曜日から木曜日までの4日間で: 5分 × 4日 = 20分
金曜日のバックアップ時間を求める 金曜日は全6,000個のファイルをバックアップします。 6,000個 × 0.3秒 = 1,800秒(30分)
合計時間を求める 20分(月~木) + 30分(金) = 50分
バックアップには大きく分けて「フルバックアップ」と「差分バックアップ(あるいは増分バックアップ)」の考え方があります。
フルバックアップはすべてのデータを毎回コピーする方法です。データがすべて守られる安心感はありますが、時間がかかり、保存先ディスクの容量も多く消費します。一方で、今回の問題のように「更新された分だけ」をコピーするのは、作業時間を短縮し、ディスク容量を節約するための工夫です。
実際のIT現場では、これらを組み合わせた運用が行われます。例えば、毎週金曜日にフルバックアップを取り、それ以外の平日は今回のように更新された分だけを保存する手法をとることで、バックアップの効率性と復旧のしやすさのバランスをとっています。
ITパスポート試験では、バックアップの手法だけでなく、RPO(目標復旧時点:いつの状態まで戻したいか)やRTO(目標復旧時間:どれくらいの時間で復旧したいか)といった用語とともに、バックアップ運用を評価する問題が頻出します。バックアップは、単に「コピーを取る」だけでなく、限られた時間やリソースの中でいかにビジネス継続性を担保するかという観点で捉えることが重要です。
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